塩田紳二のアンドロイドなう (19) Android 4.2の新機能

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【コラム】

塩田紳二のアンドロイドなう

19 Android 4.2の新機能

塩田紳二  [2012/11/17]

19/79

Android 4.2の配布が始まりました。4.2は4.1と同じくJelly Beansですが、マイナーチェンジではなく、かなりの変更が入っています。というのも、4.2は、Nexus 10とNexus 4との同時発表だったため、新製品に合わせて機能強化が行われたからです。

この4.2ですが、Googleからの直接配信(OTA:Over The Air)であるため、「俺のところにはまだ来ない」という方もあるかもしれません。そういう場合は、以下の手順でアップデートの通知を受け取ることができる「場合」があります。

  1. 「設定」→「アプリ」を開く
  2. 横スクロールで「すべて」を表示
  3. 「Googleサービスフレームワーク」を探す
  4. タップして開いたら「強制停止」、「データを消去」をタップ(確認が出ますがすべてOKとする)
  5. 「設定」→「タブレット情報」→「システムアップデート」を開く
  6. 「今すぐ確認」をタップ

ただ、筆者の手元にあるアンドロイド機のいくつかでは、これでもうまくいかないことがあったので確実ではありませんが、運が良ければ、これでシステムアップデートの通知を受け取ることができるでしょう。

「設定」→「アプリ」→「すべて」から「Googleサービスフレームワーク」を探してタップ

「強制停止」、「データを消去」をタップ。これで「タブレット情報」→「システムアップデート」で「今すぐ確認」をタップ

それからもう1つ、4.2では「開発者向けオプション」が標準では隠された状態になります。復活させる方法(後述)はありますが、おそらく、普通の人は「触るな」ということなので、もし、ソフトウェア開発を行っていない場合で、設定をしていた場合、アップデートする前に、設定をオフにしておく必要があります。標準設定では、アップデート後にバックアップされていた設定が復活しますが、このとき、開発者オプションの設定も復元されてしまいます。

ロック画面など変更点は多い

では、4.2を見ていくことにしましょう。まずは、ロック画面です。ここには、時計などのウィジェット(専用と思われます)を配置することが可能になりました。ホーム画面同様に左右にスクロールさせて他のウィジェットを見ることも可能です。また、配置可能なウィジェットは、4種類で空き領域にあるプラス記号をタップして追加します。

このうち「時計」は、標準搭載アプリの「時計」の設定が使われるため、ここで、他の都市の時間などを設定しておくと、複数都市の時間をロック画面でも表示させることが可能です。時計や予定、GMail(のinbox)などが、電源ボタンを押すだけでアンロックすることなく表示可能で、特に時計を表示させておくと、普通の携帯電話のように腕時計代わりに利用できます。

ロック画面のウィジェットは左右にスクロールでき、複数のウィジェットを配置できる

ロック画面のウィジェットは、カレンダー、サウンド検索(音から曲名を推測する)、デジタルクロック、GMailの4つ

さて、具体的な追加機能としては、

  • ロック画面ウィジェット
  • マルチユーザー
  • クイック設定
  • ジェスチャータイピング
  • スクリーンセーバー
  • パノラマ撮影機能強化
  • Miracast

などがあります。このうち、パノラマ撮影機能は、水平方向だけでなく縦方向も含めた全集撮影が可能とのことなのですが、残念ながらNexus 7には、背面カメラがなく、試すことができませんでした。また、Wi-Fi経由で画面を他のデバイスに表示するMiracastも対応デバイスがなく、試すことができませんでした。これらは、また別途解説したいと思います。

便利になった点の1つは「クイック設定」です。これは、通知パネルと同じくステータスバーからのスワイプ操作で、利用頻度の高い設定項目のある「設定パネル」が開く機能です。ステータスバーの左側から下にスワイプすれば「通知パネル」、右側からスワイプすれば「設定パネル」になります。4.1でも画面回転ロックなどは通知パネル上にありましたが、4.2では、無線LAN、Bluetoothや画面の明るさなどの設定画面をここから直接開くことができるほか、「設定」自体もここから開くことが可能になりました。アンドロイドは3.xからメニューボタンがなくなって、設定に入るのが面倒になっていたのですが、これで簡単に設定を行うことが可能になりました。筆者は、ホーム画面にWifiWidgetを置いたり、下の固定領域に「設定」アプリを置いたりしていたのですが、これで画面をすっきりとできます。できれば、バッテリでパーセント表示をしてほしいところですが……。

クイック設定は、画面上部のステータスバーの右側寄りから下にスライドさせることで表示される

「マルチユーザー」機能は、複数のユーザーを切り替えて利用する機能で、2人目のユーザーを登録するとロック画面にユーザー選択のアイコンが表示されるようになります。ユーザーごとにGoogleアカウントを切り替えて表示できるので、たとえば家族でタブレットを共有するなんて場合に利用できます。

ユーザーの新規登録は、「設定」の「ユーザー」から行います。右上の「ユーザー追加」をタップして追加を行った後、新規のアンドロイド機と同じようにGoogleアカウントなどの登録作業を行うだけで別ユーザーが使えるようになります。ただし、新規のユーザーを登録できるのは、最初のユーザー(所有者とみなされる)だけです。

ただ、Nexus 7では、複数のユーザーを同時にログオン状態にしておくと、かなり動作がもっさりとします。必要がなければ登録しないほうがいいかもしれません。

「設定」→「ユーザー」で二人目以降のユーザーを追加できる

ロック画面にはウィジェットが表示できるようになった。また、ユーザーを追加するとロック画面にユーザー切り替えのアイコンを表示するようになる

微妙な新機能も

「ジェスチャータイピング」と「スクリーンセーバー」は、ちょっと微妙な機能で、機能としては悪くはないのですが、使わないユーザーも多いと思われます。

「ジェスチャータイピング」は、タッチキーボードでキートップ部分を指を画面から離さずになぞることで入力を可能にする「Androidキーボード」の機能です。「Google日本語入力Beta」や「iWnn IME」では利用できません。なので、英語で入力する人はいいのですが、日本語の入力では使えないのです。

この機能は、キートップの上で指を動かし、停まったり向きが変わったところの文字を拾っていくとともに辞書を検索して正しいと思われる単語を候補として表示するものです。ちょっとつかってみたのですが、タッチタイピングができても、キートップが手の下に入ってしまい、キーボード全体を見ることができないのでキーがどこだかよくわからなくなります。キーボード上での絶対位置は把握していても、相対的な位置関係を把握しているとは限らないのです。

どちらかというと、自分の名前とか、比較的よく使う単語などで動きのパターンを覚えると素早く入力できるという感じです。なお、通常のタップでの入力も普通に行うことが可能です。

スクリーンセーバーは、ギャラリーの写真の表示や「カレント」(ニュースサイトなどのレイアウトを変更して雑誌記事風にしてくれるGoogleのアプリ)や時計など5つのパターンが選択できます。ただし、スクリーンセーバーを表示するのは、充電中かホルダーに装着したときです。Nexusシリーズのホルダーは未発売です。常に見えるようなところで充電している場合には、スクリーンセーバーも「あり」なのでしょうが、そうでない場合には、何が映っていてもちっともありがたくありません。筆者は、スマートフォンやタブレットが多数あるため、専用の充電コーナーを作っています。仕事する机とは別の場所にあるため、充電中はスマートフォンやタブレットが視野に入ることがありません。綺麗な画面が出たとしても、見えない場所にあれば、なんのメリットもないそういう意味で微妙な機能なのです。スタンドなどが発売されて、机の上に置けるようになれば、便利なんでしょうけど。Nexus Oneはオプションのスタンドがあり、筆者も使っていました。Nexus 7もスタンド用の充電端子は側面に用意されていますが、スタンド自体が販売されていません。

写真を複数縮小表示する「フォトテーブル」と一枚一枚を切り替えて表示する「フォトフレーム」があり、使い道のないタブレットをインタラクティブなアルバムとすることは可能です(自分のフォトアルバムから表示するアルバムを選択できる)。「設定」→「ディスプレイ」→「スクリーンセーバー」で設定が可能で、上部にある「今すぐ開始」をタップすれば、スクリーンセーバーが動き出します。また、このスクリーンセーバーはフォトテーブルの写真の位置を動かすことができるなど「対話的」に動作するというのも機能の1つです。

そのほかにはいくつか強化点などがあり、Bluetoothのスタックなども一新されたようです。また、4.1からサポートされたWebブラウザの日本語縦書き表示も強化されています。

スクリーンセーバーは4パターン。フォトテーブルとフォトフレームは、右側の設定アイコンで表示するアルバムを選択できる

フォトテーブル。置かれた写真はドラッグして動かすことが可能

スクリーンセーバーは手動で開始することもできるが、自動で起動するのは、ホルダーに装着したときか、充電時のみ

開発者向け項目が隠しコマンドで表示

Nexusシリーズは、開発者向けの標準プラットフォームとしての役割があるため、これまでのバージョンでは「設定」に「開発者向けオプション」がありました。しかし、Nexus 7あたりから、一般向けに広く販売が行われるようになりました。このためか、今回の4.2からは「開発者向けオプション」が隠されて、標準状態では見えないようになっています。これを表示させるには、「設定」→「タブレット情報」にある「ビルド番号」を7回タップします。4回ほどタップすると、残り回数を教えてくれるようになります。開発者向けオプションを表示したあとは、タップしも「必要ありません。既にデベロッパーです」と表示され、いまのところ戻す方法は見つかっていません。おそらく初期化すれば戻るはずですが……。

4.2で、隠し項目となったためか、開発者向けオプションの設定項目が一挙に増えました。ただ、中には動作を大きく変えてしまうものもあるため、不用意に触らないように注意が必要です。アンドロイドの設定画面は、タップでオンになり、その後確認がないものが多いため、知らない間に設定が有効、無効になることがあります。必要ないなら隠し項目のままにしておくことをオススメします。

開発者向けオプションは項目がかなり増えた。スクロール量にして2ページ以上ある

編集部注: 本稿は、2012年11月16日にAndorid情報のWeb専門誌「AndroWire」に掲載した記事を再構成したものです。

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インデックス

連載目次
第79回 OneDriveとGoogleドライブ
第78回 シェルのネットワーク関連コマンド
第77回 "L"の中身
第76回 アンドロイドウェア(Android Wear)は暫定バージョン?
第75回 LGのスマートウォッチ「G Watch」
第74回 "L"がくる
第73回 次は「Lollipop」か? その前にKitKatが4.4.3に
第72回 VPNを使う その3 「VPNをアンドロイドから使う」
第71回 「Chromecast」とは?
第70回 VPNを使う その2 「VPNサーバーを立てる」
第69回 VPNを使う その1 「基礎編」
第68回 アンドロイドのストレージ
第67回 「NVIDA SHIELD」のソフトウェア
第66回 「NVIDA SHIELD」のハードウェア
第65回 HDMIとMHL、SlimPort - ディスプレイ接続端子を整理してみる
第64回 「LG L1 II」を買ってみた
第63回 アンドロイドに音楽を「聞かせる」
第62回 住所録の秘密
第61回 Outlook.comをカレンダーに表示する
第60回 ソースコードはどこにある?
第59回 AndroidのBluetoothテザリングとWindows 8.1
第58回 NFCでマニュアル参照を簡単に
第57回 あらためて「ポータブルアクセスポイント」をきちんと試してみる
第56回 「ビルド番号」ってなに?
第55回 画面キャプチャをバッチファイルで実行
第54回 adbコマンドをちょっと解説
第53回 「android 4.4 "Kit Kat"」で画面を録画する
第52回 「android 4.4 "Kit Kat"」の内部的な変更点
第51回 「android 4.4 "Kit Kat"」を解説
第50回 「Nexus 5」を買ってみた
第49回 Google Keepはリマインダーだった
第48回 android 4.2からサポートされた「ワイヤレスディスプレイ」
第47回 画面キャプチャー
第46回 ヘッドセットの秘密
第45回 Nexus 7のLTEモデル
第44回 Nexus 4買いました。アメリカで。
第43回 ブートローダーとfastboot
第42回 Jelly Beans 4.3 Returns
第41回 Chromecast、テレビに刺さる
第40回 デバイスマネージャでAndroidの位置を確認
第39回 新しいNexus 7を買ってみた
第38回 Jelly Beans 4.3
第37回 レノボ「K900」を国際版化
第36回 NFCで遊ぶ
第35回 自宅で簡単ファイル転送
第34回 レノボ「K900」のカスタマイズされたJelly Beansを見てみる
第33回 CloverTrail+のスマートフォン、レノボ「K900」を買ってみた
第32回 AndroidがBluetooth 4.0を正式サポート
第31回 ARMの次世代CPU「Cortex-A12」
第30回 SDKをインストールしよう
第29回 ウィジェットを活用
第28回 QRコードでお手軽設定
第27回 XPERIA Tipoとロンドンアンロック屋事情
第26回 diNovoキーボードを使う
第25回 キーボードをカスタマイズする
第24回 Androidキーボードのしくみ
第23回 2段階認証を使おう
第22回 いらないプリインストールアプリを削除
第21回 64bitなんて必要なのかしら?
第20回 アメリカでアンドロイドの読書端末を買ってみた
第19回 Android 4.2の新機能
第18回 Android Beamって何だ?
第17回 NFCで何ができる?
第16回 Nexus 7をアメリカで買ってみた
第15回 AndroidをPCにつなぐと
第14回 Androidの記憶領域
第13回 Google Nowを使ってみる
第12回 AndroidのUSBホスト機能
第11回 デュアルSIMを使ってみる
第10回 キーボード一体縦型Androidマシン
第9回 Androidの言語設定
第8回 アンドロイドに道を聞く
第7回 Google Playはどうやってアプリの公開を制御しているのか?
第6回 「Acer A100」がICSになった
第5回 つながっているのはACアダプタ、それともUSB端子
第4回 スマートフォンを普通の電話としてつかってみた
第3回 Androidからの通知を表示可能な腕時計
第2回 アームを誤解してませんか?
第1回 MWCで見たAndroid

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