【コラム】

塩田紳二のアンドロイドなう

9 Androidの言語設定

9/125

編集部注: 本稿は、2012年6月15日にAndorid情報のWeb専門誌「AndroWire」に掲載した記事を再構成したものです。

先週は、取材で台湾へ行きました。台湾といえば、最近では、多くのメーカーがAndroidを手がけているし、他社から製造を受注するODM企業も少なくありません。もっとも、こうした企業でも、工場自体は中国本土にあることも多いのですが。

ただ、アメリカなどに比べると、スマートフォン関連は、それほどバリエーションがない感じです。地元ともいえるHTC社はあちこちに専門店があるのですが、現在の主力はHTC oneシリーズ。筆者的には、いまいち、ヒキを感じません。そのほかでは、SamsungのGalaxyシリーズが多く、よく見かけるのは、Galaxy NoteやGalaxy SIIIなどです。

そんな中で、筆者は、MotorolaのXT316というキーボード一体型のAndroidスマートフォンを買いました。W-CDMA/GSMに対応しており、Android 2.2を搭載しています。液晶はQVGAですが、キーボード一体型としては珍しく縦使い(横240ドット×縦320ドット)です。

今回は、海外で購入したAndroidを使うための設定などについて解説しましょう。なお、基本的な話として、海外で購入した機器でも「技術基準適合証明」または「技術基準適合認定」を取得していることを示す「技適マーク」があれば、日本国内でも利用できます。

海外向けに販売されているAndroidスマートフォンには、言語切り替えで日本語に切り替えが可能なものとそうでないものがあります。Android自体は、各国の言語に対応しているのですが、メーカーの都合で対応可能なすべての言語への切り替え機能を搭載していないことがあります。

しかし、Android自体は、各国の言語を表示する機能を持っているため、海外向けのものでも、たとえば、Webブラウザなどで日本語を表示させることは可能です。

Androidの設定で言語を切り替えると、以下のような部分が切り替わります。

  • アプリ名やその表示など(メッセージ)
  • 日付や時間の表示など
  • Webブラウザなどが標準とする言語

海外で販売されているAndroidが「日本語」に対応していない、というのは、たとえば、設定ページの表示などを行うための日本語「メッセージ」データを搭載していないということです。こうした部分はソフトウェア開発時に切り捨てることで、テスト項目が減らせ、またOS自体のサイズを小さくすることができるため、日本でビジネスする可能性のないメーカーでは、最初から切り捨てることがあります。

しかし、日本語の表示を行う仕組みは、Androidに最初から組み込まれており、これをはずすのはかえって手間であるため、普通はそのままになっています。なので、海外向けのスマートフォンで日本語のWebページを見ることは可能です。

もう1つは、時間や日付の表示などです。たとえば、日本語では、「2012年6月1日」と日付を表記しますが、アメリカなどでは「1 June 2012」といった表記になります。こうした部分も言語に依存する部分ですが、必ずしも言語だけではありません。日本語の日付は「2012/06/01」と数字記号だけで表記しますが、「年月日」の順です。ところがアメリカだと「01/06/2012」と「日月年」の順になります。つまり、地域、国によって違いが生じます。

このように言語と地域には、ある程度の関連があり、この2つを合わせて「ロケール」といいます。Androidの言語切り替えは、実は「ロケール」の切り替えです。一般に日本を表すロケールは「ja-JP」です。これは「日本語(japanese)」と「日本(JAPAN)」の組み合わせです。英語は、アメリカでも英国でも使われますが、アメリカと英国には習慣上の違いや綴りの違いなどがあります。これを「en-US」(EnglishとUnited States of America)、「en-GB」(EnglishとGrate Britain)を意味します。ちなみに英国の正式国名は、 United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)で、United KingdomやUKと略すことがあります。

このロケールの先頭2文字は、ISO 639で定められた「言語コード」(2文字言語コードとも)で、後半2文字は、「国名コード」(同2文字国名コード。ISO 3166-1で定義)です。

もし、ロケールがAndroidに登録されていない場合、Google Playから「MoreLocale 2」というアプリをダウンロードしてインストールすると、設定としては日本語が使えて、日付の並びなども日本向けになります。ただし、メッセージが置き換わるかどうかはシステム次第です。Googleの標準アプリケーションなどは、各国語の名称を内部に持っているため、アプリ画面のアイコン名が日本語になりますが、それ以外のアプリでは変わらないこともあります。

台湾で販売されていたモトローラXT316は標準では、言語として英語か中国語しか選択できない。最初は英語のままにしておく

MoreLocale2を起動する。ここで「Japanese(Japan)」を選択する

すると日本語対応しているアプリでは日本語表示が可能になる

また、標準アプリなどもアイコン名が日本語表示になる

これを入れたあと、日本語入力のためのIMEをインストールします。今回のように物理キーボードがついている場合、対応しているかどうかがIMEの選択ポイントになります。たとえば、Google IMEは物理キーボードを認識しないようです。これに対して、物理キーボードと相性がいいのは「Simeji」です。Simejiでは、物理キーボードの場合には「Shift+Space」で日本語、英語の切り替えが可能です。ただし、入力欄を一回タッチしないと正しく切り替わらないことがあります。インストール直後、設定の「言語」でSimejiをアクティブにしたあと、標準のアプリ(Google検索ウィジェットなど)で、IMEとして選択(文字入力エリアを長押し)、正しく文字入力ができるかをテストしたほうがいいでしょう。一度正しく動くと、そのあとは文字入力エリアをタップする程度でSimejiは正しく動くようになります。

Simejiで日本語入力中。Shift+Spaceで日本語モードになり、画面右下にちいさく「あ」と表示される。画面の一番下にグレーのステータス行が表示されていればSimejiが動作している

もう一回Shift+Spaceを入力すれば、英語モードとなる。右下の表示は「A」に切り替わる

これで基本的な設定が完了です。海外には、プリペイド方式で利用できるAndroidスマートフォンが販売されていることも少なくありません。また、CDMA方式のようにSIMカードではなく、端末本体内部に顧客情報を記憶させる方式もあります。このため、海外製のAndroidスマートフォンを日本語で利用する方法は一通り理解しておくと便利です。

9/125

インデックス

連載目次
第125回 大陸でウワサのスマホ、ソフトウェア編
第124回 大陸でウワサのスマホ、デュアルSIM編
第123回 大陸でウワサのスマホを買ってみた
第122回 Androidでコルタナを使う
第121回 Android N、「通知」の表示形式が変更に
第120回 「Android N」の新プレビュー版、Developer Preview 4が登場
第119回 「Android N」プレビュー その3
第118回 「Android N」プレビュー その2、Nの改良点
第117回 「Android N」プレビュー その1
第116回 「ZenWatch 2」の充電動作を調べて見た
第115回 Android Wearのバッテリ関連機能を検証してみる
第114回 Android Wearを再評価してみる
第113回 Nexus 7をカーナビにしてみた(その3)
第112回 Nexus 7をカーナビにしてみた(その2)
第111回 Nexus 7をカーナビにしてみた(その1)
第110回 画面キャプチャに便利なシステムUI調整ツール
第109回 2016年の注目はタブレット
第108回 「Nexus 5X」と「USB Type-C」
第107回 「Nexus 5X」と「LTE」
第106回 Android 6.0 ストアとアプリ
第105回 Nexus 5XでみるAndroid 6.0 Marshmallow
第104回 「Nexus 5X」を買いました
第103回 「Android Mのプレビュー3」を試す(前編)
第102回 Android M プレビュー2 (準備編)
第101回 「LG G Watch」のその後
第100回 「Zenefone 2」買いました
第99回 ちいさくてかわいい「LG L20」、イギリスで買ってみました
第98回 「Google日本語入力」アップデートで何が変わった?
第97回 どのアプリで開く? 「インテント」の仕組み
第96回 「OneNote」をつかってみた
第95回 ロリポップのマテリアルデザインをまとめてみる
第94回 「Email Markup」って何?
第93回 Outlookは来たけれど
第92回 Office Previewつかってみた
第91回 Google INBOXを使ってみる
第90回 AndroidWareの文字盤を自作する
第89回 Android Ware Lollipop版
第88回 「Nexus Player」を試す - ソフトウェア編
第87回 「Nexus Player」を試す - ハードウェア編
第86回 「Nexus 9」ファーストインプレッション - ソフトウェア(Lollipop)編
第85回 「Nexus 9」ファーストインプレッション - ハードウェア編
第84回 充電しながらUSBデバイスが使えるホストケーブル
第83回 Android "L"プレビューとAndroidWareがアップデート
第82回 ちょっとイケてる「Kyocera Hydro Vibe」
第81回 Android "L" バッテリ消費を監視する
第80回 アクセスポイントの基本を知る
第79回 OneDriveとGoogleドライブ
第78回 シェルのネットワーク関連コマンド
第77回 "L"の中身
第76回 アンドロイドウェア(Android Wear)は暫定バージョン?
第75回 LGのスマートウォッチ「G Watch」
第74回 "L"がくる
第73回 次は「Lollipop」か? その前にKitKatが4.4.3に
第72回 VPNを使う その3 「VPNをアンドロイドから使う」
第71回 「Chromecast」とは?
第70回 VPNを使う その2 「VPNサーバーを立てる」
第69回 VPNを使う その1 「基礎編」
第68回 アンドロイドのストレージ
第67回 「NVIDA SHIELD」のソフトウェア
第66回 「NVIDA SHIELD」のハードウェア
第65回 HDMIとMHL、SlimPort - ディスプレイ接続端子を整理してみる
第64回 「LG L1 II」を買ってみた
第63回 アンドロイドに音楽を「聞かせる」
第62回 住所録の秘密
第61回 Outlook.comをカレンダーに表示する
第60回 ソースコードはどこにある?
第59回 AndroidのBluetoothテザリングとWindows 8.1
第58回 NFCでマニュアル参照を簡単に
第57回 あらためて「ポータブルアクセスポイント」をきちんと試してみる
第56回 「ビルド番号」ってなに?
第55回 画面キャプチャをバッチファイルで実行
第54回 adbコマンドをちょっと解説
第53回 「android 4.4 "Kit Kat"」で画面を録画する
第52回 「android 4.4 "Kit Kat"」の内部的な変更点
第51回 「android 4.4 "Kit Kat"」を解説
第50回 「Nexus 5」を買ってみた
第49回 Google Keepはリマインダーだった
第48回 android 4.2からサポートされた「ワイヤレスディスプレイ」
第47回 画面キャプチャー
第46回 ヘッドセットの秘密
第45回 Nexus 7のLTEモデル
第44回 Nexus 4買いました。アメリカで。
第43回 ブートローダーとfastboot
第42回 Jelly Beans 4.3 Returns
第41回 Chromecast、テレビに刺さる
第40回 デバイスマネージャでAndroidの位置を確認
第39回 新しいNexus 7を買ってみた
第38回 Jelly Beans 4.3
第37回 レノボ「K900」を国際版化
第36回 NFCで遊ぶ
第35回 自宅で簡単ファイル転送
第34回 レノボ「K900」のカスタマイズされたJelly Beansを見てみる
第33回 CloverTrail+のスマートフォン、レノボ「K900」を買ってみた
第32回 AndroidがBluetooth 4.0を正式サポート
第31回 ARMの次世代CPU「Cortex-A12」
第30回 SDKをインストールしよう
第29回 ウィジェットを活用
第28回 QRコードでお手軽設定
第27回 XPERIA Tipoとロンドンアンロック屋事情
第26回 diNovoキーボードを使う
第25回 キーボードをカスタマイズする
第24回 Androidキーボードのしくみ
第23回 2段階認証を使おう
第22回 いらないプリインストールアプリを削除
第21回 64bitなんて必要なのかしら?
第20回 アメリカでアンドロイドの読書端末を買ってみた
第19回 Android 4.2の新機能
第18回 Android Beamって何だ?
第17回 NFCで何ができる?
第16回 Nexus 7をアメリカで買ってみた
第15回 AndroidをPCにつなぐと
第14回 Androidの記憶領域
第13回 Google Nowを使ってみる
第12回 AndroidのUSBホスト機能
第11回 デュアルSIMを使ってみる
第10回 キーボード一体縦型Androidマシン
第9回 Androidの言語設定
第8回 アンドロイドに道を聞く
第7回 Google Playはどうやってアプリの公開を制御しているのか?
第6回 「Acer A100」がICSになった
第5回 つながっているのはACアダプタ、それともUSB端子
第4回 スマートフォンを普通の電話としてつかってみた
第3回 Androidからの通知を表示可能な腕時計
第2回 アームを誤解してませんか?
第1回 MWCで見たAndroid

もっと見る

人気記事

一覧

新着記事