みなさん、はじめまして。フィスコリサーチレポーターの飯村真由と申します。2013年はアベノミクス相場で湧いた株式市場。2014年の幕開けと共に、「若手ビジネスマン必見! 実践投資講座」の連載を始めさせていただく事となりました。

いよいよNISA(少額投資非課税制度)がスタートとなり、これから株を始める方も多いことと思います。興味はあるけど、まだ投資家デビューする決断に至っていない方のほとんどが、「損をしそうで怖い…」または「投資するほどのお金がないから…」という理由ではないでしょうか。

確かに、株式投資は100%の成功を保証されているわけではありません。ですが、正しい知識を身につければ、損をするリスクを軽減することができます。そして、実はそれほど多くの資金がなくても大丈夫です。ただし、"必ず余裕資金で"行うようにしましょう。

私は昨年10万円以下で購入可能な成長株をいくつもご紹介してきました。短期間に2倍以上に値上がりした銘柄もあります! つまり、あなたの余裕資金がもし10万円程度あるなら、すぐにでも投資家デビューできますよ。

この講座では、「低額でも出来る株式投資の魅力について」お伝えしていきたいと思います。

フィスコリサーチレポーターの飯村真由さん

2013年はどんな相場だった?

まずは、最も代表的な指標である日経平均の週足チャートを見てみましょう。

日経平均の週足チャート

日経平均は2013年前半(1月4日10,604円→5月23日15,942円)に約50%の上昇となりました。これは歴史的に見ても急ピッチの上昇で「アベノミクス相場」と言われましたよね。4月に日銀が大規模な金融緩和を行い、為替が円安に振れたことも株価上昇に大きく影響を与えました。こちらは黒田総裁による異次元緩和=「黒田バズーカ」などと言われましたね。

しかし、5月23日に歴史的な大暴落が起き、15,942円から14,483円へと1日の間に1,459円も急落。日経平均に採用されている225銘柄などの大型株を中心に全面安の展開となりました。

なぜこのような事が起きたかというと、アメリカのFRB議長のバーナンキ氏が量的緩和の縮小の可能性を示唆したことで世界同時株安が起き、日本株を積極的に買っていた海外投資家が一斉に利益確定したことなどが指摘されています。

ワンポイントアドバイス

日本株は海外投資家の売買比率が6割以上と高く、海外投資家の動向は非常に重要です!

5・23ショックが相場にもたらした影響とは?

この5・23ショックをきっかけに、ユニクロを世界的に展開しているファーストリテイリング〈9983〉など大型株は苦戦を強いられることになりました。

ファーストリテイリング週足チャート

それでも多くの個人投資家がトレードをやめなかったのは、"苦しい相場のなかにも勝てる株が必ずある"からです。日経平均が軟調な展開のなかでも、中小型株の一角は旬のテーマや個別材料で強い動きを見せるものです。

こちらはLINE関連として人気化したアドウェイズ〈2489〉の週足チャートです。

アドウェイズの週足チャート

このように際立った上昇を見せる"流行り株"に狙いを定めて、次々に資金を移す短期投資に切り替えて利益を出す方も増えたように思います。「あの大暴落がまた起きるのではないか」という恐怖心は簡単に拭えるものではなく、投資に対して慎重になったという声も聞こえました。5月23日を境に、銘柄によって勝ち負けがハッキリ分かれるようになりましたし、利益確定のスピードがものすごく速くなったように感じます。

2013年12月末に年初来高値を更新!

日経平均が11月15日に15,000円を回復し、12月24日には16,000円を突破しましたが、この年末相場は反対に大型株が強い時期でした。海外投資家による日本株買いが再び始まったからです。

中小型株が苦戦した理由は、10%の軽減税率となっていた証券税制が2014年から20%へと戻ることに伴い、個人投資家に人気のある銘柄が利益確定で売られたことが挙げられます。しかし、換金売りが一巡したクリスマスを境に強い動きに転換!明るいムードで取引を終了しました。

まだ遅くない! 投資家デビュー

2014年相場も株高・円安の良い流れが継続しそうですよ。

その主な理由としては、

  • NISAスタートで投資家層の広がりが期待できる

  • アメリカの量的緩和縮小が1月から開始(ドル高要因)

  • 日銀による追加の金融緩和策への期待が高まっている(円安要因)

  • 円安効果により輸出企業を中心に業績の上振れが期待できる

一方、リスク要因としては、4月の消費増税(5%→8%)による景気悪化懸念ですよね。

ですが、日銀が追加の金融緩和策を打ち出せば、株高・円安のシナリオは簡単に崩れるものではないと思いますし、年末に向けて日経平均は20,000円にトライする展開を期待しています。

ピックアップNEWS

1月6日から新指数「JPX日経インデックス400」がスタートとなり、新たなベンチマークとしての活躍が期待されています。ROE(自己資本利益率)・営業利益・時価総額の3つを採用基準とし、3年間の数値から「投資家にとって投資魅力の高い会社」を選び出し400社で構成した指数で、毎年8月末に組み替えを行う予定です。

株式投資を成功させる秘訣は?

株式投資を成功するためには、"相場の流れをつかみ、安いうちに買い、高くなったら売ること"が大切です。

資産を増やすための手段として、できるだけリスクを回避することも重要です。

また、不測の事態に備えて、必ず余裕資金で行うようにしましょう。

次回からは銘柄選びのコツなどをレクチャーします。楽しみながら学び、相場観を磨いていきましょう。

執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 飯村 真由

JALの元筆頭株主である糸山英太郎氏の秘書時代に株と出会い、現在はフリーライター及びフィスコリサーチレポーターとして活動中。Yahoo!ファイナンス株価予想での的中率が高く、また購入しやすい価格帯にこだわって成長株を厳選しているスタイルも評判となっている。特に短期投資向きの銘柄選びに定評があり、毎月5銘柄ずつ紹介している単独レポートも好評。個人投資家から多くの支持を集めている。
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