2012年はシリア情勢の如何によって歴史的に重大な1年に 【テレンス・リーのニュースを斬る!】

      [2012/02/14]


    2012年はシリア情勢の如何によって歴史的に重大な1年に 【テレンス・リーのニュースを斬る!】

    混迷を深めるシリア情勢であるが、エジプトを発火点にしたアラブ諸国の自由革命とは様子が違っている。いまや親米アラブ諸国対イランの代理戦争になりつつあるからだ。
    当然のように親米アラブ諸国の背後には西欧諸国が、イランの背後にはロシアが控えており、事実上は米露両大国の代理戦争といっても過言ではない。

    些か都市伝説的な話題になるが近現代史は石油メジャーがシナリオを書いたといえる。

    石炭にかわり登場した石油が文明の進歩を加速させたと同時に、その争奪戦で多くの人命が奪われたのもまた事実だろう。
    特に、世界需要の大半を埋蔵する中東、北アフリカ地域は石油戦争に翻弄されてきた。ここを支配するものは世界を支配するからだ。
    過去に起きた数々の革命やクーデターなどの政変は、石油利権を独占しようと企む石油メジャーの陰謀によるものが少なくない。
    反対にリビアのムアンマル・カダフィなどは石油メジャーの支配から国民の財産を守るためクーデターで政権を得たが、結局は自らが利権の虜となって憐れな末路を辿った。

    もちろん中東、北アフリカ地域のすべてが産油国ではない。国境を隔てたった数十キロに非産油国がある。それでも近隣諸国のよしみで何らかの恩恵に与る国もある。
    そうした石油利権に翻弄された国々が、例えばイランのように今度は核開発に翻弄され、国際社会で微妙な立場に置かれ、ついには戦争にまで突入しようとしているのは皮肉だ。

    シリア内戦はシリアだけの問題ではない。事と次第によっては第5次中東戦争どころか第3次世界大戦を誘発しかねない大事件なのだ。
    案の定、ロシアと中国は国連のシリア非難決議に拒否権を発動した。これにはシリアとイラクに国境を接するトルコが激怒している。
    そのトルコは北大西洋条約機構(=NATO)の一員である。悲観的なことをいうつもりはないが、2012年はシリア情勢の如何によって歴史的に重大な1年となるだろう。


    (テレンス・リー)

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