心の病は自然と社会が癒すべきか、厚生労働省新原則

  [2012/07/01]



G・JOEⅡはかく語りき
哲学者ニーチェは、神なき時代の、自己肯定感を前面に打ち出した人物である。彼は自分の全てを許し、いわば、自分が神の代わりになる事で、人生を豊かに生きるべしと説いた。その考え方は間違っていない。しかし、正解でもない。ケースバイケースである。

それはさて、この、様々な才能者たちに影響を与えた哲学者は、1881年1月7日、トリノの路上にて卒倒し、そのまま衰弱、命を失った。その原因は、カタストロフィー。いわゆる、発狂。後世になり、梅毒による進行麻痺性精神障害、器質的脳疾患、内因性の遺伝性疾患(分裂症・躁鬱病)などの症状が指摘されているが、そのどれが真実だったのかは不明である。

さて、精神病は、まだまだ未開拓の治療分野である。国内の精神疾患による入院患者は約33万人(2008年統計)なのだそうだ。このうち、約22万人が1年以上の長期入院を行っており、約7万人は10年以上の入院を行っている。日本の総人口と比較すると、1万人に2.75人程度。あまり多くはないが、この空虚な時代、少ないとも言い難い。

28日、厚生労働省はこうした精神病患者について、精神科への入院を原則1年以内とする方針を決めた模様である。これは入院の必要度の低い患者を、出来る限り地域にて生活させようという方針。退院支援には精神保健福祉士らが配置される模様。

遺伝子治療が躍進している昨今。近未来には、精神病に関する、何らかの治療方法が確立されるに違いない。しかし、一方で、曖昧な「心の病気」の境界線が、地球人の倫理観に何らかの問題を誘発させる可能性は高い。例えば、「性格の暗い人」が人間関係に悩んでいるとして、「陽気な人物にする」というのは、治療として確立できるのか、どうか。生命の領域は、あまりにも曖昧だ。

医療行為に立ちはだかる、倫理の壁。地球人がどこまでを許し、どこまでを許さないのか。その境界線の選択を迫られる時が、必ず来る。今から、何らかのガイドラインが必要だ。ヒポクラテスの誓いのような、何かの原則が。

【記事:G・JOEⅡ】

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