
好きな人と一緒にいると、幸せな気持ちになります。でも、その一方で、やはり人間関係である以上、葛藤やストレスも生まれてきます。
大好きなのに、ちょっとしたことで相手の言動にイライラしてしまうこと、ありますよね。そんなとき、どうすればお互いの関係をうまく修復できるのでしょうか。
日本学術振興会特別研究員の浅野良輔氏は、“関係効力性”に注目し、ふたりのあいだで生じる問題の解決のために、お互いに協調的に・統合的に行動できるという期待が共有されていることが、大切だとあきらかにしました。
これは、一体どういうことなのでしょうか。浅野氏の調査結果について、紹介します。
■問題が起きたときにとる行動
そもそも、恋愛関係のなかで、何か問題が起きたときに、人はどのような行動をとるのでしょうか。心理学的には、別れ行動、無視行動、話し合い行動、忠誠行動の4つの行動をとるといわれています。
これらは、関係の満足感や相手に対してどれだけ自分が貢献してきたかという投資量が影響するとされてきました。
たとえば、関係に満足していないにも関わらず、相手に対して自分は貢献してきたと考えている人は別れの行動をとりやすいです。
しかし、関係に満足し、相手に対して自分は貢献してきたと考えている人は話し合い行動をとりやすいです。
これは、恋人それぞれの個人的な主観にもとづくものですが、恋愛関係が二者間でおこなわれる以上、ふたりの恋愛関係がどのように構築されているのかというお互いの視点も重要になってきます。
■関係効力性と問題解決
浅野氏は、このお互いからの視点に注目したのです。
つまり、関係効力性という“ふたりのあいだで生じる問題の解決のために、お互いに協調的に・統合的に行動できるという期待”が高ければ、建設的な問題対処の行動をとるのではないかと考えたのです。
そこで浅野氏は、107名の交際期間が平均20.32ヶ月の青年カップルを対象に関係効力性と問題対処の行動について調査をおこないました。
その結果、関係効力性の高さが話し合い行動を促進する結果があきらかとなりました。
つまり、関係効力性の高い恋人同士は、問題解決に向けてお互いに協力し合える雰囲気ができていることから、良好な関係を維持するために建設的な話し合い行動をとることができるのです。
いかがでしたか。問題が起きたときに、話し合うことは当然ながら大切です。ですが、話し合うためにはお互いの協力がなければ成り立ちません。
やっぱり、一緒に関係を良くしたいと願い、それに向けて協力できる雰囲気がないとだめなんですね。
【ケンカの注意点】
【参考】
※ 浅野良輔(2009)『関係効力性が恋愛関係における葛藤対処行動に及ぼす影響』 日本社会心理学会第50回・日本グループ・ダイナミックス学会第56回合同大会発表論文集
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