
「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督による3年ぶりの最新作『おおかみこどもの雨と雪』が7月21日(土)より全国公開される。19歳の主人公・花と“おおかみおとこ”とのおとぎ話のような恋をきっかけに、恋愛・結婚・出産・子育てを通じて成長する姿。そして、2人の間に産まれた“おおかみこども”の雪と雨が、誕生から自分の生きる道を見つけて自立する過程の13年間を描き出していく。同作は、国内外で高い評価を獲得してきた細田作品の待ちに待った最新作とあって、すでに34の国と地域での配給も決定した。
特に細田作品の人気が高いフランスでは、8月29日より全仏公開されることがすでに決定。先週東京にて行われたジャパンプレミアに続き、現地時間で6月25日(月)に、ワールドプレミアinパリが開催され、チケットは発売初日で完売。いよいよ公開直前となった劇場には、細田監督と主人公の花を演じた宮﨑あおいが登場し、盛大な拍手で迎え入れられた。細田監督は「世界に先駆けて、本作をフランスのみなさんにご覧頂けることを嬉しく思っています」と挨拶。
上映中は、愛らしいおおかみこどもたちがコロコロと変身する様や躍動感あふれる動きに何度も歓声が起きる一方で、映画後半では登場人物に心を寄せて涙を拭う観客の姿も見られるなど、フランスの観客たちの心を捉えた様子。エンディングに入ると客席からは「Bravo!」「細田守はさすがだね!」という声とともにスタンディングオベーションが約2分も続いた。場内でフランスの観客と一緒に映画を鑑賞していた細田監督と宮﨑あおいも、喜びと安堵の笑顔。宮﨑は、フランスの観客の反応に「皆さんの感情表現がとても豊かで、こんなに笑うところがある映画なんだという新しい発見もあって、新鮮な気持ちで見ることができました」と挨拶した。急遽行われたティーチ・インでも、細田作品の中で描かれる女性像やアニメーションにおけるCG技術、さらには次回作の構想についてまで、約30分間に亘り様々な質問が飛び交い、プレミアイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。
さらにフランス公開を記念して、世界で初めてアニメ・漫画作品の美術に特化した画廊であり、ティム・バートンや宮崎駿など錚々たるクリエイターの個展を開催してきたGalerie Arludik(ギャラリー・アーリュディック)にて、『おおかみこどもの雨と雪』細田守アートワーク展も開催決定(会期:2012年6月27日~7月21日)。オープニングパーティーには、本作の貴重な背景画やキャラクター設定画を見ようという熱心な美術愛好家や細田ファンなど、のべ100人の客が駆けつけた。ワールドプレミアに続きこの会場でも、前日のプレミアイベントポスターや過去2作品のDVD、フランス語版関連書籍など自慢のコレクション手にした数多くの細田ファンらがサインを求めて監督を囲んだ。
ワールドプレミアにあわせて行われた現地マスコミ向け試写でも、「ディズニーやピクサー作品とは一線を画すアニメーション映画だ」「これまでのアニメ作品と異なり、大人も楽しめる複雑な物語を内包した映画的な映画」などと、辛口で知られるフランスのマスコミからも続々と絶賛の声が。フランス滞在中の細田監督の元には、「ル・モンド」「フィガロ」「リベラシオン」といった有力紙やフランス最大民放局「TF1」のゴールデンタイムのニュース番組など、大手マスコミから取材依頼が殺到。フランスでの公開規模の目安と言われる本作のプリント予定数は50プリントで、フランスで最も人気を集める日本人監督の北野武最新作「アウトレイジ」の50プリント、アカデミー賞受賞作「おくりびと」の47プリントに並ぶ勢いだ。本作の海外セールス担当者が「8月の公開を皮切りに、今後上映館100館にも迫る勢いでブッキングされていくだろう」と語るなど、まさに世界規模の作品となった。間もなく日本での全国公開が迫る『おおかみこどもの雨と雪』。ぜひ劇場の大スクリーンで堪能して欲しい作品だ。
■『おおかみこどもの雨と雪』
2012年7月21日(土)全国東宝系でロードショー