喫煙者同士のタスポ貸し借りは当たり前?

  [2008/09/09]

 タバコを買う際に年齢を識別する「タスポ」が全国的に導入されてまもなく3カ月。愛煙家諸氏の間には、自動販売機の前まで来てタスポがないことに気がついたという方も少なくないだろう。

 では、同僚からちょっと拝借。しかしそれは、タスポの規則違反になる。

タスポの貸借は法律に抵触?

 タスポを入手する際に記入する申込書には、「本人以外への貸与禁止」がうたわれている。レンタルビデオ店の会員証と同じく、自分しか使えないという規則がある。

 もっとも成人同士であれば、たとえ規則に抵触しようとも、それがとがめられることはまずない。問題は、未成年に貸与した場合だ。未成年と知りながらタスポを貸すという行為は、「未成年者喫煙防止法のほう助にあたることも考えられる」(社団法人 日本たばこ協会)。発覚した場合、タスポの返却を求められることもあるという。

自動販売機大国ならではのタスポ

 タスポに未成年の喫煙を抑止する効力がどこまであるのか、疑問視する声も高い。未成年と知りながらタバコを販売したとして摘発されたコンビニもある。また、未成年にタスポを売りつけたり、それを転売する輩が出てきてもおかしくはない。

 そもそもタスポのようなものが必要になったのは、日本が世界で稀にみる「自動販売機大国」だという背景がある。世界の多くの国でタバコは対面販売が基本。たとえあっても、バーの中など、成人しかアクセスできない場所にしか自動販売機は置かれていない。記者が最近訪れたアメリカの日系雑貨店には、「タバコを購入する方で、30歳以上に見えない方はパスポートをご提示下さい」という張り紙がレジにあった。それでも未成年の喫煙を完全にシャットアウトはできていないのが各国の現状。そういえば、「タバコには習慣性がある。未成年は、将来にわたる重要なお客様」と息巻いていたのは、コメディ映画『サンキュー・スモーキング』でのタバコ会社重役だった。

文●秋山岳志(エフスタイル)

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