人ごとではない痴漢冤罪(えんざい)を防ぐには?

  [2012/07/07]

『それでもボクはやってない』という痴漢冤罪(えんざい)をテーマにした映画が話題になりましたが、ぞっとした男性の方も多かったのではないでしょうか。

決して他人事ではない痴漢冤罪(えんざい)、もし疑いをかけられたら……? 冤罪(えんざい)事件について取材をしているジャーナリスト、粟野仁雄さんの著書『「この人、痴漢!」と言われたら』(中央公論新社)から、冤罪(えんざい)被害を最小限に抑える方法をご紹介します。



■駅事務室に行かずホームで話し合う

駅員や女性に連れられて駅事務室に行っただけで、「現行犯逮捕」になってしまいます。現行犯の場合、「私人逮捕」と言って、普通の人でも逮捕できるからです。また、女性と話し合おうと思っても、被害者を守るためということで別々にされるので、女性本人と話し合う場はホームしかありません。

事務室に行ってはいけないからと言って、逃げるのもNG。女性が騒いで周囲の人に取り押さえられでもしたら不利になります。

■あわてず騒がず、堂々と連絡先を教える

「私ではないので人違いでしょう。今は急いでいますが、逃げも隠れもしないので、何かあればここに連絡してください」と言って、名刺を渡して立ち去るのがベスト。名刺がなければ免許証などの身分証明書を見せるか、名前・電話番号・住所を教えましょう。これで少なくとも現行犯逮捕ではなくなるので、警察は、令状請求をしなくては逮捕できません。

もし女性が言い分をまるで聞かないようなら、「間違っていたら、虚偽告訴罪で訴えますよ」と、法律用語を使って言うのが効果的。女性も冷静になります。

駅員が来ても、「女性の勘違いです。事務室に行くと私人逮捕になるので拒否します。あなたは私が痴漢をしたと確認したのですか」とキッパリ断りましょう。

■会社や家族に連絡を入れる

それでも、運悪くすぐに警察官が来て連れて行かれてしまうこともありえます。留置される時には携帯電話を取り上げられてしまうので、その前に会社や家族に連絡しましょう。記憶が新しいうちに、周囲にキッチリと状況を伝えておくことは、裁判になった場合に役に立ちます。

また家族は、たとえ冗談でも、相手が警察官ではなくても、「あの人はスケベだから」などと言ってはいけません。どこから刑事や検事の耳に入るか分からないからです。

■不確かなことは絶対に言わない

逮捕されたら、警察官による取り調べを受けることになります。そのとき重要なのは、「時系列をハッキリさせ、不明確なことは話さない」こと。

被害を訴える女性側の証言は、矛盾があったとしても「恐怖でパニックになっていたため」となりますが、男性側はそうはいきません。単なる記憶違いでも、供述に事実と矛盾する点があれば致命的になります。焦ってペラペラとしゃべるのは、絶対にダメ! 供述調書も必ず確認し、納得いかないことがあれば署名してはいけません。

■もしも留置場に入れられたら

万一、逮捕・留置が避けられなければ、留置場ではおとなしく過ごすのがポイント。つまらないことで盾突いても、悪い印象を与えるだけです。不当な扱いを受けたら、弁護人を通じて改善を要求します。

また、同房の人には、世間話以上のことは何も話さないこと。警察が、同房者を通じて情報を得ようとすることもあります。もし何か聞かれても、事件については一切口にしないほうがいいでしょう。

■裁判になったら「人違い」と主張する

「どう考えても、女のでっちあげだろう」というときも、「人違いです」と主張するのがベストです。よほどの証拠があれば別ですが、「女性が嘘をついた」となると、検察のメンツは丸つぶれになり、上訴される可能性も高くなります。「女性が人違いをしてしまった」という主張は裁判官にも逃げ道になります。

また、「真犯人は誰々だ」ということも、証拠がない限り言ってはいけません。「なんとか別人を真犯人に仕立て上げようとしている」と見なされることがあります。

――いかがでしたでしょうか。

一般的な刑事裁判では、「推定無罪」が大原則。検察側が有罪を立証しなければいけません。しかし痴漢裁判は現状まったくの逆になっていて、被告人が無罪を立証しなければいけない難しいものです。

疑われないようにしておくことも大事ですが、万一の時は、ぜひこれらのことを思い出してください。

(文/島田彩子)

粟野仁雄(あわの・まさお)
元共同通信社記者のジャーナリスト。現場第一をモットーに、社会問題を中心に雑誌などに執筆活動を行う。 『「この人、痴漢!」と言われたら 冤罪(えんざい)はある日突然あなたを襲う』(2009年/中央公論新社)では、痴漢をはじめとした性犯罪だけでなく、交通事故、殺人などの冤罪(えんざい)事件の実例を紹介しながら、警察・検察・裁判官・弁護士・メディアの問題点にも言及。

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