内科医が答える。処方薬は市販薬より効く?

  [2012/02/18]
内科医が答える。処方薬は市販薬より効く?

風邪薬や頭痛、腹痛、胃薬から肌あれ改善、ビタミン剤まで、ドラッグストアで手に取る薬はどんどん増えていきます。病院で処方される薬とは、何がどう違うのでしょうか。

知っているようで知らない、薬の効き目の疑問について、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生にうかがいました。



■処方薬のほうが成分が濃くて効き目が高い!?

世間ではよくこう言いますが、実際のところはどうなのでしょうか。

「市販薬=一般用医薬品は、一つの薬にいろいろな成分が入った総合的な薬です。例えば、頭痛薬でも半分近くは胃薬が混ざっているなど、合併症や副作用が起こらないように安全な領域成分含有(がんゆう)量でつくられます。

対して処方薬は、それぞれの薬が一つの症状に効果があるようにつくられています。

頭痛薬は頭痛に対しての薬であり、胃薬は別に処方します。副作用が起こらないよう、患者さん一人ひとりの症状や体質に応じて医師が処方していくことになります。

そのほかにもビタミン剤であれば、含まれる成分は同じだけれど、一般薬は副作用が起きないよう成分濃度が低いものもあります。

成分の含有量が多いほど、その症状に対して効き目は高いと言えますが、どの薬も、種類によって成分の含有量はさまざまです。なかには処方薬よりも市販薬のほうが成分の濃度が高いものもあります。

一概に処方薬のほうが効き目があるとは言い切れず、明確に知りたい場合は、個々の薬ごとに検証する必要があります」(泉岡先生)

■同じ薬を飲み続けると効果が弱まる!?

同じ薬を飲んでいると、慣れのような感覚が生じることがあります。

「薬の種類によっては、体が成分に慣れて効き目が弱まる薬もあります。例えば、細菌による病原体に対して殺菌的、または菌の力を弱める静菌的作用を持つ薬である抗生剤は、体の中で細菌が薬への耐性(抵抗力)を獲得し、効果が弱まります。

一般的に、市販薬は副作用が起こりにくいようにつくられていますが、乱用はよくありません。患者さんの体調やアレルギーの有無、体重が軽いなどにより成分含有量が低くても副作用は起こります。説明書を読み、用量と用法を守って服用してください」(泉岡先生)

■薬の効果がないときは薬を変える!?

薬を飲んでいて「あまり効果がないな」と思ったとき、どうすればよいのでしょうか。

「薬の効果を判断する期間は、『3日~5日』です。用量を守って薬を飲んでいるけれど3日間飲んでも症状が改善しない場合は、薬の種類を変えるのではなく、医師へ相談するほうがよいでしょう。

例えば、風邪だと思ったときに市販の総合風邪薬を飲んだとしても、基本的に37.5度以上の微熱が3日以上続く場合は、受診されたほうがよいでしょう。特に12月~2月は、インフルエンザの可能性もあるので、38.5度以上の高熱の場合はすぐに受診さることをお勧めします。『ただの風邪だから』と判断するのではなく、別の病気の可能性もあるからです。

■市販の総合風邪薬と処方される薬の違いは?

市販では「総合風邪薬」がありますが、処方薬にはそれがないようです。どう考えればいいのでしょうか。

「風邪というのは病名ではなく、諸症状の総称です。病院では、その諸症状の鼻水、くしゃみ、せき、たん、熱など、それぞれに対しての薬を処方します。しかし、市販の総合風邪薬には、一粒に、諸症状に対する効能成分が全部詰まっているわけです。ですから、物理的に、一つひとつの症状に対する薬効成分は少なくなります」(泉岡先生)

市販の風邪薬を選ぶときのポイントを教えてください。

「箱の裏に効果効能が書いてありますが、効能の順番で、その薬がどの症状に対して最も力を発揮するのかが分かります。例えば、『せき、たん、発熱、鼻水、くしゃみ』と書いてあれば、その薬は風邪の種々の症状の中で『せき』に対して効果が高いわけです。

また、薬と同梱(どうこん)されている説明書を詳しく読めば、どの症状に効く成分がどれで、その薬には何の成分が一番多く含まれるのかが明記されています」(泉岡先生)


最後に泉岡先生は、こう付け加えます。

「どんな薬にも副作用はあります。服薬する量や体質によって、副作用がどう起こるか、あるいは起こらないかが決まりますが、副作用の一面を考えると、薬は毒に変わることもあります。飲み方を間違えないようにしましょう」

市販薬は成分の含有量が少なくて効き目が弱いというウワサは間違いではなく、それゆえ、用量と用法を守れば安全性が高いという側面もあるようです。薬の効き目に疑問を感じたら、やみくもに自己判断をしないで、医師や薬剤師に相談したほうがよさそうです。


監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。 泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8 JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分TEL:06-6922-0890 http://www.izuoka.com/
(岩田なつき/ユンブル)

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