
"占い師"と言われて、どういうイメージを思い浮かべるだろうか? 多くの方が、薄暗い部屋に怪しげな明かり、薄いベールをかぶって、水晶玉を前に占う……といった姿を思い浮かべるかと思う。それだけ、占い師といえば"水晶"というイメージは強いのに、実際は水晶を使う占い師というのは、ものすごく少ないのだ。
しかし、どうしても気になることが一つある。それは、『水晶玉には一体何が見えているのか』ということ。タロット占い、星占い、手相占いに姓名判断、占いや鑑定と名のつくものには、どれも(信ぴょう性うんぬんは抜きにして)一応すべてに意味がある。タロットにはカードの意味があり、星占いにはホロスコープの意味がある。手相にも生命線や結婚線などの意味があるし、姓名判断にも画数によって吉か凶かが決められている。
占われていて、一番わけがわからないのが、水晶占いだ。水晶玉には何の映像が見えるのか、果たしてどうやって占っているのか、長年の疑問に終止符を打ちたい。
探し回ってようやく見つけた、都内の水晶占い師Hさんに直撃してきた。
水晶占い師Hさん(以下、Hさん)「あの、あまりに予約が入りすぎてしまうと困るので、実名は出さないでいただけると助かります」
――え?? 予約が入りすぎると困るんですか?
Hさん「"水晶占い"という占いの性質上、体調管理が重要になってくるんです。強いエネルギーやインスピレーションが必要ですので、何ヶ月先も予約でいっぱいになってしまうと、対応しきれなくなってしまうんですよ」
――では、予約は一切受け付けていないのですか?
Hさん「いえ、受け付けてはいるのですが、どんなに先でも1ヶ月先までですね。あまりに繁盛してしまって、こちらの体調が追いつかなくなると、せっかく来てくださっても占えなくなってしまいます。それではお客さまにもご迷惑になってしまいますし。だから、自分の体調の責任を持てる範囲での予約しか受け付けていないんです」
――ははあ、なるほど。
Hさん「水晶占い師は少ないんです。それは占うのに強いエネルギーが必要だからかと。あとは、人それぞれの体質と相性の問題もあるかと思いますが。私は水晶と相性がいいので水晶占いをやっていますが、タロットじゃないとうまくインスピレーションがわいてこないという占い師もいますし」
――それぞれにやりやすい方法がある、ということなんですね。ただ、タロットなんかは、カードそのものに意味がありますよね。この絵柄のカードが出たら、こういう意味がある、など。水晶の場合はどうなのでしょうか? 水晶玉に何か映像が見えるんですか?
Hさん「もちろん見えますよ。何が見えるかは、そのお客さんの投げかけた質問によってさまざまです。そのときによって、出てくるインスピレーションが違いますので。何かの映像が見えることもあれば、数字や、アルファベットが見えることもあります」
できれば、実際に水晶で占っていただき、『今、何が見えているんですか?』と聞きたかったが、『それはちょっと……』とお断りされてしまった。エネルギーって何? インスピレーションって何? と理屈で考えてしまう私は、どんなに修行してもインスピレーション重視な水晶占い師には到底なれなさそうだ。ただ一つ分かったのは、"強いインスピレーション"で占う水晶占いを、理屈やロジックで考えるのはヤボだということ。占いの世界の敷居の高さをあらためて実感したのだった。
(朝井麻由美/プレスラボ)
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