説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『QRコーダを読み取るアプリって、もういらなくないですか?』という質問に答えます。

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iOS 11の『カメラ』アプリには、QRコードを読み取る機能が追加されました。iOSに標準装備のアプリにQRコードリーダが追加されたわけですから、今後サードパーティー製アプリに頼らずにすむということからすると、QRコードの読み取りに特化したアプリは不要という見方にはうなずける部分があります。

しかし、もう少し視野を広げてみるとどうでしょう。iOS 11の『カメラ』アプリでQRコードを読み取ると、WEBサイトのアドレス(URL)を情報として持つQRコードでは『Safari』、名前や住所を決められた書式でQRコードにまとめたものは『連絡先』と起動するアプリを自動判定してくれますが、起動するアプリは選べません。

サードパーティー製アプリにそのような制約はありません。QRコードに埋め込まれたURLを読み取り、WEBブラウザを起動するためのリンクを表示する簡易的な機能を提供するアプリが多いものの、日本で多数のユーザを持つ『LINE』は、友だちを追加する方法としてQRコードが活用されています。中国で普及している『WeCHAT』のように、決済機能を提供している例もあります。

QRコードにくわえてバーコード読み取り機能を提供するアプリも存在します。ブラウザアプリの『Chrome』では、クイックアクション(アイコンを押し込む3Dタッチの機能)で表示されるメニューの「QRコードをスキャン」を選択すると、バーコードを読み取りできます。読み取ったバーコードの情報は、そのままGoogleのエンジンで検索できるので、同じ商品を通販サイトで購入するときなどに役立ちます。

カメラでQRコード/バーコードを読み取るというやりかたは、時代の先端を行く機能とは言いがたいものの、誰でも利用できるうえ低コストというメリットがあります。アイデア次第では、サードパーティー製アプリの出番もありそうです。

バーコードの読み取りも可能な『Chrome』のように、QRコード読み取り機能を備えたサードパーティー製アプリにはまだまだ進化する余地があります