10月12日に掲載したレポート「新型リーフは使いやすい電気自動車になった? 日産担当者に聞く」で、日産自動車・日本EV事業部の寺西章マネージャーは、「ガソリンエンジン車などと同じ条件で勝負できるようになったと思います」と語っている。10月2日の発売以来、これまでに約9,500台の受注と出足は好調な新型「リーフ」だが、その進化はどれほどのものなのか。試乗して確かめた。

新型「リーフ」に試乗

普通のクルマとしてのEVに

結論を言えば新型「リーフ」は、これまで走行距離に不安を持つとされてきた電気自動車(EV)であったことを忘れさせる普通のクルマであった。また、寺西マネージャーも「電気代の安さという経済性の側面だけでなく、それ以上の魅力がEVにはあることを伝えていきたいと考えています」というように、先進技術の「プロパイロット・パーキング」などの機能によって、それだけでも手に入れたいと思う魅力を備えていた。

まず、EVとしての性能を簡単におさらいしておきたい。初代「リーフ」は発売当初、充電1回あたりの走行距離がJC08モードで200キロだったのが、マイナーチェンジを受けるごとに228キロ、280キロと距離を伸ばしてきた。そして、新型「リーフ」では400キロへと大幅に進歩している。初期の2倍となる走行距離だ。

充電1回あたりの走行距離は、初代「リーフ」の発売当初に比べ2倍となる400キロに延びた

それに伴い、充電時間も長くなり、充電ゼロの状況から満充電までの時間は、200V(ボルト)・15A(アンペア)の普通充電で、当初は約8時間であったのが、新型では16時間に延びている。ただし、新たに用意された200V・30Aでの充電設備を設置することにより、8時間で済むようにもできる。