11月8日から10日までの3日間、幕張メッセにてIT専門の商談展「Japan IT Week 秋 2017」が開催された。同展では、AIによる業務自動化サービスやビッグデータの活用ソリューション、情報セキュリティなど、10のカテゴリーに分かれて企業が最新サービスを展示。本稿では今回が第1回となる「店舗ITソリューション展」にフォーカスして、注目を集めていたブースをいくつか紹介しよう。

クラウド録画サービスに顔認証機能を搭載し、特定顧客の判別が可能に

カメラとインターネットを接続させて、スマホやパソコンからライブや録画を確認することができるクラウドプラットフォームを展開しているセーフィーのブースでは、入り口のゲートにもカメラが設置されており、人の出入りをカウントしてグラフで表示するソリューションのデモが行われていた。

入退場人数をカウントしているグラフ。緑が入場者で赤が退場者

また、同社のブースでは、NECの顔認証技術「Neo Face」と連携したデモも実施されていた。同サービスでは、事前に本人の許可を得て登録した顔情報から、特定の顧客が来店した際に通知する機能を搭載。常連客に対するスムーズな案内が可能になるだけでなく、不審者の情報を登録しておけば、セキュリティ対策としても利用することができる。

顔情報を検知している映像。事前に登録した不審者を検知すると赤で表示される

SNSにアップした写真が自動レイアウトでサイネージに表示

サイネージソリューションを展開しているタツフトは、SNSサイネージの展示を行っていた。

SNSサイネージにさまざまな画像が投稿されている様子

このサイネージはTwitterやFaceBook、Instagramなどと連携しており、SNSに投稿された画像がサイネージにも反映されるというもの。自動的にレイアウトされ、動き付きで表示されるため、コンテンツの制作が不要だ。

Instagram向けの正方形モニター

また、ユーザーの投稿した写真を表示させることも可能なので、飲食店ではクチコミなどを公開するといった使い方もできる。

スタイリッシュなデザインのレジスター

家庭用プリンターのような見た目のレジが展示されていたのは、スター精密のブースだ。同社が提供しているのはタブレットの下に置かれているレシートプリンター機能とキャッシュドロアーが搭載されたレジスター部分の「mPOP」。BluetoothやUSB経由で、通常のバーコードリーダーだけでなく指紋認証による決済システムなどさまざまなPOSシステムと連携することができる。

iPadが接続されたmPOP(白)

会計が完了した状態のmPOP(黒)

コンパクトなボディで30cm四方のスペースがあれば設置することができる。アパレルやカフェなどでの採用が多いという。

セミナー予約から健康診断まで対応する予約システム

予約システムを運営しているリザーブリンクでは、導入事例の紹介を行っていた。同社の予約システムは、顧客企業の課題に対して提案型で提供されるもので、セミナーの予約から、工場見学、ショールーム、宿泊、会議室、イベント、保険相談、社内健康診断など幅広いジャンルで利用することができる。

導入事例がズラリと並ぶ

異なるグループウェアを使っているグループ企業が、合同で健康診断の予約を行うことができたり、自社で予約システムを開発する前にテスト環境として導入したりといった事例もあるという。

写真と情報を組み合わせて、手軽にサイネージ用コンテンツ作成

コシダテックで展示されていたのは、クラウド型のサイネージ配信サービスだ。Web上のコンポーザー画面にドラッグアンドドロップするだけで、配信用の画面をカスタイマイズすることができる。

作成されたコンテンツ例

画像と文字の組み合わせて自由に作成可能だ

テキストや画像、動画をはじめ、Instagram、Twitte、FaceBook、YouTube、RSSフィードなどさまざまな機能を組み込むことが可能。商品画像に値段などの情報を加えて配信するといった使い方ができる。