イトーキは11月7日から10日までの間、"明日の「働く」を、デザインする。"というテーマで、今後のワークスタイル・ワークプレイスを提案・展示する「ITOKI PRESENTATION 2018」を開催。同展示会にはオフィス用のチェアやデスク、キャビネットなど、さまざまなオフィスアイテムが展示されているが、本稿ではICTを活用したオフィスソリューションにフォーカスし、いくつかの参考出展を紹介する。

イトーキ 代表取締役社長 平井喜朗氏

同展示会の開催にあたり、イトーキ 代表取締役社長 平井喜朗氏は「今年の展示コンセプトは『スタイル自在2.0』。単に働く場所を選ぶのではなく、誰とどのように働くことが高い成果を上げられるのかといった働き方のシナリオ作りが重要だ。シナリオには「働くを支えるシナリオ」と「働き方シナリオ」の2つあり、働くを支えるシナリオが土台になって、そのうえにある生産性向上を目指す働き方のシナリオが折り合うことで、働きがいの創出と生産性向上を実現できると考えている」と「ITOKI PRESENTATION 2018」のコンセプトを述べた。

スタイル自在2.0のイメージ

市販のマーカーでデジタル入力できるホワイトボード

「ハイブリッド ホワイトボード」は、専用のマーカーを必要としないデジタルホワイトボード。市販されているマーカーにタグを取り付けることで、ボードに書いた内容が認識されてデータ上に反映されるため、他の資料をホワイトボードに表示させて会議を行い、記入したコメントなどとともにPDFとして保存することができる。もちろん、市販のマーカーなので、実際のホワイトボードにも記述された内容は残るようになっており、一般的なホワイトボードとしても使用可能だ。

資料を投影しその上にマーカーで記入している様子

タグが付けられた市販マーカー

4色の色分けも可能で、クリーナーでホワイトボードを消すと同時にデジタル上に記入されたデータも消える。

ミーティングのキーワードを手軽に記録

ミーティングなどで話した内容を記録し、活性化を図るスマートフォン・タブレット用アプリも展示されていた。起動すると音声認識が開始され、コミュニケーション中の発言内容からキーワードを抽出し、それらのワードを表示するというものだ。タイムラインモードでは発言内容だけではなく、会議中に撮影したホワイトボードの写真やWebでの検索履歴なども時系列で記録できるため、打ち合わせを振り返ることができる。

アプリ画面

また、同アプリに搭載されている発想モードでは、日本ユニシスのコモンセンスAIがキーワードの連想語を導き出し、発言内容に関連する言葉を表示してくれる。発想支援やコミュニケーションの活性化を促すという。

クリエイティブなミーティングを加速させるディスプレイ内蔵テーブル

「Face Up Table」は、天板の高さを調整できる大型ディスプレイを内蔵したテーブル。パソコンの画面やPDF、エクセルデータなど、複数の情報を同時に表示させることで、円滑な情報共有を行うことができる。表示されたデータは書き込みすることが可能で、手書き文字認識の機能なども搭載している。タッチ画面によって直感的に操作することが可能だ。

「Face Up Table」展示の様子

リアルタイムの翻訳表示で多言語コミュニケーションを支援

「遠隔リアルタイム翻訳表示システム」は、音声認識によって発言内容をリアルタイムに翻訳し、テキストで表示するというもの。最大5拠点までの同時翻訳が可能で、Web会議システムと組み合わせて使うことができるので、多言語における円滑なコミュニケーションをサポートしてくれる。

翻訳が行われている様子

対応している言語は日本語、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、オランダ語、デンマーク語、フィンランド語、スウェーデン語、ノルウェー語、カタロニア語の19カ国だ。