【レポート】

新しい「Adobe Photoshop Lightroom CC」、何がどう変わった?

アドビシステムズは、クラウドベースで開発された新しい写真サービス「Adobe Lightroom CC」を発表した。デスクトップ、モバイル、Webにて、いつでも写真にアクセスできるのが特徴で、Adobe Senseiによる検索についても機能が強化されている。10月31日にメディア向け説明会を開催し、新製品の詳細、および従来版のアップデートについて説明した。

アドビは18日(米国時間)、全く新しい「Adobe Lightroom CC」を発表した。UIを含め、多くの機能が刷新されている

新製品、どこが変わったの?

メディア向け説明会に登壇したのは、アドビシステムズ マーケティング本部の栃谷宗央氏。栃谷氏はまず、Photoshop Lightroomが2007年に誕生し、今日までどのように発展してきたかを紹介した。その上で強調したのは、新しいAdobe Lightroom CCが従来版とは一線を画する製品であるということ。デモを交えながら丁寧に説明していった。

アドビシステムズ マーケティング本部 エンタープライズマーケティングの栃谷宗央氏

Adobe Lightroom CCはクラウドベースの製品に生まれ変わった

新しいLightroom CCは、プロの写真家と写真愛好家をターゲットに開発されたもの。大容量のクラウドストレージを用意しており、macOS、Windows、iOS、Android、およびWebブラウザを使って、どこからでもアクセスできるようにした。つまり、スマホのカメラが全盛の、いまの時代に即したソフトウェアに生まれ変わったといえるだろう。

栃谷氏は「クラウドベースのため、場所を問わずに写真を編集、整理、保存、共有できる。いま流行りの写真撮影スタイルと、そのニーズに応える写真サービスです」とアピールした。壇上では、専用アプリを使って、スマートフォンでDNG(Adobeが推奨するRAW形式)で撮影をし、クラウド上で編集するデモが行われた。

大容量のクラウドストレージを用意した。フル解像度の写真に、どこからでもいつでも簡単にアクセスできる

Adobe Senseiがすごい

その後もいくつかのデモが行われたが、特にAdobe Senseiを使った機能が興味深かった。機械学習技術を活用したもので、画像に自動で検索用のキーワードが適用されるというもの。つまりユーザー側で、写真にタグ付けをしていく面倒な作業が不要となる。人工知能(AI)によって、付与されるキーワードの精度も高くなっていくそうだ。

さらに驚いたのは検索機能。例として検索ボックスに「鳥」と入力したところ、鳥の写真だけが表示され、さらに「インコ」と入力すればインコが写った写真だけが表示された。また、キーワード「人」では数人が写った写真だけが、「人々」では人の群れが写った写真が表示されるといった具合。

栃谷氏は「クリエイター、フォトグラファーの方々が普段から感じている、写真にタグを付けるという面倒くさい作業をしなくて良くなった。これにより、クリエイティブな作業に集中できる」とメリットを説明した。Adobe Senseiにより、写真の管理が格段に簡単になることは間違いない。

【動画】
※音声が流れます、ご注意ください

新しいLightroom CCの登場により、Lightroom CCの名称を冠した従来版ソフトの名称が変更される。従来版Adobe Photoshop Lightroom CCは、今後「Adobe Photoshop Lightroom Classic CC」となり、Project Nimbusが今後「Adobe Photoshop Lightroom CC」と呼ばれるとのこと。

ソフトの名称を変更。従来版Adobe Photoshop Lightroom CCは「Adobe Photoshop Lightroom Classic CC」となり、Project Nimbusが「Adobe Photoshop Lightroom CC」となる

従来版ソフトはどうなる?

「名称にClassicが入ることで、開発が終わるのではないか、と心配される方もおられる。でもClassicは、ハイスタンダードな形で開発を継続していくのでご安心ください」と栃谷氏。Classicはデスクトップベースの写真サービスとして、これからも販売されていく見込みだ。

Adobe Photoshop Lightroom Classic CCは今後、デスクトップベースの写真サービスとして開発が継続される

新しいAdobe Photoshop Lightroom CCでは、データのオリジナルはクラウドにアップロード、保存される。対して、ClassicではPCなどのデバイス(ローカルストレージ)に保存される仕様だ(サムネイルの情報をクラウドにアップし、それと同期する形態)。

Classicではパフォーマンスの向上も実現しており、現行ユーザーも恩恵を受ける部分が多いという。具体的には画像の読み込み、プレビューの生成、ライブラリからスクロールさせる際に、スムーズになっていることを実感できるとのことだった。

このほか、Photoshop CCのアップデート内容もアナウンスされた。スタート画面からLightroomの写真に直接アクセスが可能になっており、360度パノラマワークフローなども追加されている。RICOHのTHETAシリーズで全天球画像などを楽しんでいる人には便利に使えるという。

Photoshop CCもアップデートした。Lightroomとの親和性が向上しており、360度画像も便利に取り扱える

最後は、気になる料金(税別)について。Lightroom CC、Lightroom Classic CC、Photoshop CCにて、20GBストレージの利用できる「Creative Cloudフォトプラン」は月額980円から。クラウドストレージ1TBを付けると月額1,980円となる。また、Lightroom CC、1TBストレージを利用できる「Lightroom CCプラン」は月額980円で提供。こちらもストレージの追加が可能だ。

発表内容のまとめ(左)とフォト関連プランのラインナップ(右)

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