iPhoneを利用していると、次第にパスワードを入力しなくなる。理由は単純、「iCloudキーチェーン」を有効にしていると、WEBサイトやアプリで認証を求められた場合、そのユーザID/パスワードをiCloud上に記憶してくれるからだ。キーチェーンは"鍵束"、それを開くことができるのは登録済みの指紋かパスコードだけ、ロック解除されないかぎり安全だ。
しかもiCloudキーチェーンはMacでも利用できるので、MacのWEBブラウザ(Safari)でサインインした情報も共有できる。たとえば、同じApple IDでサインインしたiPhoneとMacがあるとき、iPhoneでサインインしたことがあるWEBサイトはMacでも、その反対にMacでサインインしたことがあるWEBサイトはiPhoneでも、ユーザID/パスワードを再入力せずに済む。ユーザID/パスワードを忘れてしまうのも無理はない。
しかし、なんらかの事情でユーザID/パスワードが必要になることがある。友人のパソコン/スマートフォンを借りるときなど、自分のiCloudキーチェーンにアクセスできない環境で作業するときには、ちょっとオンラインストレージからファイルを取りだそうとしてもユーザID/パスワードがなければどうにもならない。パスワードはなんだっけ? となるわけだ。
そんなときには、『設定』アプリにある「AppとWebサイトのパスワード」を利用しよう。以下のとおり操作すれば、iCloudキーチェーンに登録されている"鍵"のひとつひとつを確認できる。Touch IDに対応したiPhoneであれば、わずかな時間で目的のユーザID/パスワードを探し出せることだろう。