「第45回 東京モーターショー2017」が開幕し、25・26日はプレスデーとして、国内・海外主要メーカーがプレスブリーフィングを実施した。日産ブースでは、コンセプトカー「ニッサン IMx」が世界初公開されたほか、「セレナ e-POWER」などの発表もあった。

東京モーターショーで世界初公開された「ニッサン IMx」

完全自動運転技術による無人走行も見据えた「ニッサン IMx」

「ニッサン IMx」は自動運転技術が搭載された電気自動車。エネルギー密度を高めた大容量バッテリーを搭載し、600km以上の航続距離を誇る。高出力モーター2基を前後に搭載したツインモーター4WDが採用され、最高出力320kw、最大トルク700Nmを発揮するという。新設計のEV専用プラットフォームによる、段差のないフラットなフロアが印象的だ。

完全自動運転の「プロパイロットドライブモード」と、ドライバーが運転する「マニュアルドライブモード」が設定され、いつでも切替えが可能。前者を選択するとステアリングが格納されるとともにシートが深くリクライニングし、ドライバーもリラックスして移動することができる。後者ではAI技術により、安心して運転が楽しめるとのこと。

「ニッサン IMx」

プレスブリーフィングには日産自動車副社長のダニエレ・スキラッチ氏が登壇

ステージではふたつの運転モードのデモンストレーションも

日産自動車副社長のダニエレ・スキラッチ氏は、「ニッサン IMx」を「当社の将来のモビリティの世界観」と表現。「たとえば、クルマが皆さんを空港まで乗せていき、自動走行で家に戻り、帰国に合わせて空港に迎えに来てくれる生活を想像してみてください」と、実現をめざす新しいカーライフ像について語った。

「リーフ」に「NISMO」バージョン、「セレナ」に「e-POWER」が登場

同じく世界初公開となったコンセプトカーが、EVでスポーティーな走りを実現する「リーフ NISMO Concept」。9月に発表された新型「リーフ」に、ニスモのレーシングテクノロジーによる専用エクステリアを採用し、Cd値を悪化させることなくリフト量を低減して、空力性能を向上させた。また、電動駆動の特性を生かし、どこからでも瞬発力の高い加速フィールを提供する専用チューニングコンピュータを搭載している。ニスモブランドやスポーツを意識させるブラックの内装やスポーツシートも魅力的だ。

ちなみに、ニスモといえばすでに「ノート NISMO」が発売されているが、この11月に「セレナ NISMO」も登場するとのこと。

2018年春に発売が予定されている「セレナ e-POWER」も初公開された。電動パワートレイン「e-POWER」が搭載され、ガソリンエンジンによって発電した電力を利用し、100%モーターの力で走行する。すでに「セレナ」に採用されている、高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」はこのモデルにも搭載されるとのことだ。

「リーフ NISMO Concept」

「セレナ e-POWER」

プレスブリーフィングの最後にスキラッチ氏は、日産が来年、フォーミュラEに参戦すると公表。ニスモに代表される同社のモータースポーツへの取組みと、昨今の電動化への取組みとの結晶として、また、さらなるチャレンジとして、その活躍に期待したい。