モトローラ・モビリティ・ジャパンは26日、SIMフリーのAndroidスマートフォン「Moto X4」を発表した。27日から順次販売を開始し、同社オンラインストアでの価格は53,800円。2017年9月にドイツ・ベルリンで開催された「IFA 2017」で出展されていた製品の国内展開となる。これに伴い、記者説明会を開始し、新製品の特徴を紹介した。

デュアルカメラ搭載の上位機種

Moto X4。カラーはスーパーブラックとスティーリングブルーの2色。ブラックが10月27日で、ブルーが11月2日の発売

Moto X4は、フラッグシップモデルであるMoto Zシリーズと「双璧をなすシリーズ」(プロダクトマネージャー島田日登美氏)として、ファッション性を高めて「スマートフォンに精通した、素敵な買い物をしたいと思っているおしゃれな人」をターゲットにしている。販売は同社オンラインストアのほか、MVNOではIIJでの取り扱いが決定しており「auのネットワークを使ったMVNOも検討している」(島田氏)という。

ガラスとメタル素材を組み合わせた光沢感のあるデザインとなっている

本体側面

本体上部と底部。コネクタはUSB Type-C

ボディはガラスとメタルを組み合わせ、フレームはすべてアルミ製。ディスプレイと背面にはCorning Gorilla Glass 4を搭載したほか、IP68相当の防塵防水性能を備えた。ディスプレイサイズは5.2インチフルHDディスプレイを採用する。

プロダクトマネージャーの島田日登美氏

堅牢性をアピールするため、この高さから落としてみせる島田氏

代表取締役社長のダニー・アダモポウロス氏

チップセットはSnapdragon 630、メモリは4GB、ストレージは64GBで、最大2TBまでのmicroSDXCカードに対応する。DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)をサポートし、どちらもLTEに対応するが、LTEの同時利用はできない。対応バンドはauを含む国内3キャリアに対応。VoLTEも3キャリアともチェック済みだという。

Moto X4の主なスペック

国内全キャリア対応をアピール

カメラで写したものの情報を取得するスマートカメラ

カメラは、メインカメラが有効画素数1200万画素センサーと800万画素センサーを採用するデュアルカメラ。1200万画素カメラはデュアルピクセルAFに対応し、位相差AFによる高速なピント合わせが可能。800万画素カメラは画角120度の超広角レンズを搭載する。

メインカメラはデュアルピクセル対応で標準、超広角の2つのレンズを搭載する

メインカメラ周辺は時計を思わせるベゼルを配置した

フォーカス位置を後から調整する「セレクティブ・フォーカス」

超広角レンズによって広い範囲を一度に収められる

インカメラは同1600万画素で画角は76度。暗所でも標準カメラ比3倍以上の光量で撮影が可能な「アダプティブ低光量モード」やインカメラでのパノラマモード、「フェイスフィルター」といいた機能が利用できる。

光量を増して撮影できるアダプティブ低光量モード

顔を認識して補正などを加えるフェイスフィルター

また、「スマートカメラ」として、メインカメラで撮影した建物や物を認識して検索できるランドマーク認識機能や物体認識機能を備えるほか、名刺を取り込んだりバーコードを読み飛んだりする機能も備える。なお、物体認識機能はネットワークに接続しているときのみ利用可能だ。

カメラで写した建物の情報を表示するランドマーク認識機能

同じく物体も認識する

このほか、Bluetoothスピーカーやヘッドホンなどを最大4台まで同時に接続できるワイヤレス・サウンド・システム機能も搭載。「ペアでランニングしている際にBluetoothヘッドホンで同じ曲が聴ける」(同)といった使い方を提案する。

スマートフォンやPCで閲覧しているWebサイトのパスワードを入力する「Moto Key」機能では、指紋センサーを使って認証し、PCでも自動入力してくれる機能を備えた。

4台までのBluetoothオーディオ機器を同時接続するワイヤレス・サウンド・システム

PCソフトと連携して、PCで見ているサイトのパスワードも自動入力できるMoto Key

Moto Modsにゲームパッドと360度カメラが追加

また、「Moto Z」シリーズ用の拡張モジュール「Moto Mods」の新製品として、ゲームコントローラーの「Motoゲームパッド」、360度カメラ「Moto 360カメラ」の2製品も発表した。こちらも27日の発売で、価格はそれぞれ11,800円、29,800円(いずれも税抜)。

新発売のMoto Mods2製品のスペック

Motoゲームパッドは、ジョイスティックや十字ボタンなどを備えた本格的なコントローラー。Moto Modsの特徴を生かした、無線接続やケーブル接続に対して利便性の高さをアピールする。Bluetoothコントローラー対応のスマートフォンゲームであれば対応でき、すでにグローバルでは「100以上のタイトルが対応している」(同社社長ダニー・アダモポウロス氏)という。

Moto ゲームパッド

バッテリーを内蔵しており、最長8時間のゲームが可能。バッテリー残量がなくてもスマートフォン側のバッテリーを利用して駆動するほか、ゲームパッドを充電していると、同時にスマートフォン本体にも充電されるため、ケーブル1本で長時間のゲームプレイが可能だという。

本体背面

対応ゲームが集められたストアアプリも用意されている

一方のMoto 360カメラは、全天球の360度動画像を撮影できるカメラ。4K解像度にも対応。島田氏が「SNSのための360カメラ」と表現するように、直接本体に写真や動画を保存可能で、撮影後すぐに転送できる。さらにライブストリーミング配信もサポートする。

Moto 360カメラ

撮影時のUI

カメラの側面

同社では「Moto Z2 Play」「Moto X4」「Moto G5S Plus」「Moto G5S」で年末商戦のラインナップが完成したとしており、今後さらなる販売拡大を目指していく。

同社の2017年末商戦向けモデル