多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『購入するイヤホンのリモコンが動くかどうか不安です!?』という質問に答えます。

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ケーブルのなかほどに小さなリモコンを備えたイヤホンが、たくさん店頭に並んでいます。オーディオファン向けの高級機は、音質を優先するがゆえに敢えて採用を見送っていますが、利便性を重視した普及価格帯の製品の多くにはリモコンが配置され、スマートフォンの画面を見なくても手もとで曲操作できるしくみです。

リモコンでできることは、曲の再生/停止と曲送り/戻し、音量調整などどのイヤホンもほぼ同じです。ただし、イヤホンジャックに差し込む形式のイヤホン(ワイヤード)と、Bluetooth接続(ワイヤレス)イヤホンではまったくしくみが異なるため、わけて考える必要があります。

ワイヤードイヤホンのリモコンは、4極プラグの1つの極を利用して曲操作の信号をスマートフォンへ送ります。リモコン信号の送信に使われる極は「OMTP」と「CTIA」というどちらの規格に従うかで互換性の問題が生じますが(リモコンやマイクが動作しない)、ここ数年で発売された3.5mmジャック付きのスマートフォンのほとんどは「CTIA」準拠のため、現在店頭に並ぶスマートフォン対応をうたうワイヤードイヤホンのリモコン(ほとんどがCTIAの4極プラグ)は支障なく動作します。

一方、Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンは、Bluetoothでペアリングさえ済ませればAndroidかiPhoneかを問わず動作します。Bluetoothでは、「AVRCP」という共通の接続仕様(プロファイル)が定められており、再生/停止や音量調整などの信号が共通だからです。Bluetoothロゴのある製品は、相互接続性試験もクリアしていると判断できますから、端末によって動く/動かないの心配はありません。

現在店頭に並ぶスマートフォン用ワイヤードイヤホンのリモコンは多くがCTIA規格のため、ほとんどの端末で変わらず動作します(写真はイメージです)