説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『結局、iPhoneの"お値段"はどこを見ればいいの?』という質問に答えます。

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iPhoneにかぎらず、携帯電話/スマートフォンの本体価格はわかりにくいですよね。多くの端末は量販店で小売りされず、通信キャリアがプラン込み/割引き込みの割賦払いを勧めてきたためで、毎月の支払額は把握しているが"各種割引きを考慮した本当の価格"はいくらなのかよくわからない、というエンドユーザが大半なのではないでしょうか。

総額で判断する場合、見るべきは「実質価格(実質負担総額)」です。これは毎月の利用料金からの割引額 -- ドコモ「月々サポート」、au「毎月割」、ソフトバンク「月月割」 -- を適用し、国内の通信キャリアで一般的な契約期間(24カ月)を乗じたもので、それを比較しておトク度を測ろうというわけです。もちろん、契約期間内に中途解約するなどペナルティが発生しないことが前提です。

どのキャリアも割賦払いで金利分を上乗せすることはなく、割引額も変わりませんから、基本的に一括払いと分割払のどちらを選んでも実質価格は同じです。しかし、購入した店舗にポイント制度がある場合は話が別で、一括払いを選び数パーセントのポイントを受け取るほうがより安く購入できることになります。

その実質価格がどれだけおトクなのか知りたい場合には、Apple Store(実店舗/オンライン)の販売価格が参考になります。通常は約半年のSIMロック期間がある通信キャリア扱いのiPhoneと単純比較はできないうえ、通信キャリアで一括払いするときと比べ高額ですが、現在Apple Storeが販売するiPhoneはすべてSIMフリーのため、購入直後から格安SIMで運用できます。2年間の通信費総額を比較すれば、トータルではSIMフリーのほうが安上がりになるかもしれませんよ。

契約期間内に中途解約しないことを前提とした場合、キャリアが提示する「実質価格(実質負担総額)」がおトク度を測る指標になります(写真はイメージです)