2017年9月12日から3日間、米サンフランシスコで開催されたモバイル業界のイベント「MWC America 2017」で、IoT製品のセキュリティは重要なトピックの1つとなった。スマートホームがもたらす便利さの一方で、セキュリティベンダー英Bullguardは「デジタルと物理の境界がなくなる」と物理的な脅威について警告した。

BullguardのIoTセキュリティ担当ゼネラルマネージャー、Rossi Atias氏はMWC Americaで、IoTセキュリティをテーマとした基調講演を行なった

サーモスタット、アラーム、電球なども入れると数十のコネクテッドデバイスを持つ人もすでに存在するなかで、BullguardのIoTセキュリティ担当ゼネラルマネージャー、Rossi Atias氏はまず、われわれが置かれている環境から説明した。米国では現在スマートホームの比率は32%だが、2020年には半数を上回ると予想されている。世界に目をやると、2020年にはインターネットに接続するデバイスは150億~200億台とも言われている。

だが、これらは「実にシンプルな接続であり、デバイスが脆弱な場合、悪意あるハッカーはすぐにそれを検出して悪用できる」とAtias氏は話し「攻撃されるのは時間の問題だ」と続ける。また、サイバー犯罪市場には潤沢な資金があり、ハッカーが簡単に攻撃できるキットも存在する。一方で、攻撃の手法は複雑化しており、攻撃オペレーションを追跡することは難しくなっているという。