MVNOの値引き競争が始まるか

honor 9では販売モデルにも注目したい。これまでhonorシリーズはオンライン専用のブランドと位置付けられ、端末背面にも「honor」のロゴを冠するなど、ファーウェイの名前をあまり出していないのが特徴的だ。

このhonorシリーズを日本で展開してきたのが、楽天モバイルだ。独占販売した前モデルの「honor 8」は、楽天ならではの大幅な値引き攻勢も相まって、大ヒットを記録したという。

そしてファーウェイはhonor 9の販売にあたって、パートナーとなるMVNOを4社に拡大。ここで期待されるのが、MVNO間による値引き競争だ。

honor 9ではMVNOを楽天モバイルを含む4社に拡大

日本でのhonor 9の価格は5万3800円(税別)だが、中国では2299元(約3万8000円)で売られており、割高ではないかとの指摘は多い。だがMVNOの中には、SIMカードとのセットで3万円台の価格を打ち出す事業者も現れるなど、発売と同時に価格競争が始まった。

楽天モバイルはさっそく「長期優待」の値引きをアピール

いま、SIMフリースマホの売れ筋は、3万円台から下の価格帯に集中している。国内量販店を対象としたBCNランキングの調査では、3万円前後の「HUAWEI P10 lite」がSIMフリーで1位、2万円前後の「HUAWEI P9 lite」が2位だ。値引きによりhonor 9が3万円台に降りてくれば、価格競争力は一気に高まることになる。

楽天モバイルがセールによってhonorシリーズの売上を大きく伸ばしたように、その成功モデルを他のMVNOにも拡大していくのがファーウェイの狙いだろう。