ダイソンは10月10日、2017年5月に発売したDyson Supersonicヘアードライヤーを使った、「ヘアサイエンス」に関するセミナーを行った。ダイソンのエンジニアや、ヘアーメイクアップアーティストの山本浩未さんを招いて実施されたセミナーの様子をレポートする。

Dyson Supersonicは、パワフルなデジタルモーターと、独自のインテリジェント・ヒートコントロール機能を搭載したドライヤーだ。大風量と風を適切な温度にコントロールすることで、髪を傷めず素早く乾かせるのが特徴だ。

ダイソンのカテゴリーインテリジェンスエンジニア、スティーブ・ウィリアムソン氏は、「髪のダメージを避けるには、過度な熱を与えないことがポイント。従来の形状のドライヤーでは、ヘッドに埋め込むモーターのサイズが限定され、強力な風量を調達するのが難しかった。ダイソンでは、デジタルモーターV9を採用し、高速で高圧な気流を生み出す方法を採用。素早く乾かすので過度な熱を与えない」と話す。

カテゴリーインテリジェンスエンジニアのスティーブ・ウィリアムソン氏

50℃~150℃の熱を与えた髪。見た目では分かりにくいが、高温の熱を与えた髪の方がごわごわとした手触りになっていた

写真上が健康な髪、写真下が傷んだ髪。水を垂らすと、健康な髪は水分が丸くなるのに対し、傷んだ髪では広がってしまう

過度な熱によって髪の中間層であるコルテックス内の水分が膨張し、表面層のキューティクルを押し上げダメージになる。ウィリアムソン氏は、「髪は一度傷むと自力では修復できない」と話す

ダメージを受けた髪の様子

髪はジャングルと一緒

セミナーではヘアーメイクアップアーティストの山本浩未さんが登場し、プロならではの使用感などについて語った。山本さんは、自宅でもDyson Supersonicを使用しており、根元を素早く乾かせる点が魅力的だという。

ヘアーメイクアップアーティストの山本浩未さん

「健康な髪をはぐくむには、地肌を良い状態に保つことが必要。頭皮や髪の根元は、ジャングルのように湿気が溜まりやすい。地肌をカラっとした状態にするためには、普通のドライヤーではパワーが足らない。Dyson Supersonicは、素早く根元を乾かせるのがいい」と山本さん。

さらに、上手なスタイリングをするには、髪そのものを傷ませないことが重要とも。

「温度コントロールができないドライヤーだと、過度に熱をあててしまい、髪にダメージを与えてしまう。乾かしているときに、焦げくさいにおいがしたら、傷んでいるのは決定的。

髪が傷んでいると、スタイリングが決まらないし、スタイリングしている間にどんどん切れていってしまう。髪は切れると弾力がなくなり、広がりの原因にもなる。また、艶もなくなってしまう。きれいと健康はイコール。切れ毛などがない健康な状態に髪を保つために、機能を整ったドライヤーを効果的に使う価値がある」(山本さん)。

傷んだ髪だとカールの持ちが悪く、切れ毛が目立つ

根元をしっかり乾かすには、頭頂部を手ぐしでかき分けながら、さまざまな方向から風をあてることが重要なのだという。そうすることで、根元が立ち上がり、ボリュームを与えることができるそうだ。

根元を揉み込むように動かしながら乾かすのがポイント>

山本さんの前髪のようにラインを整えてスタイリングするポイントは、ブラシに前髪を巻き付けた状態で、Dyson Supersonicをあてること。「Dyson Supersonicはコンパクトなので、ブローのときにブラシと一緒に使いやすい」と山本さん

高温のドライヤーの熱は髪のダメージにつながる。さまざまなヘアケア商品が登場している中、使用頻度が高いドライヤーを、髪に優しく、素早く乾かせるものに変えるということも、ヘアケアの方法として考えられそうだ。