Appleは自社開発の画像処理エンジンに加え、ビデオエンコーダーもiPhone 8に導入した。高速化されたセンサーとエンコーダーによって、iPhone 7の倍の帯域を確保した。

その結果、iPhone 8シリーズでは、4Kで毎秒60フレームのスムーズなビデオ撮影に対応し、スローモーションではフルHDで毎秒240フレームの撮影ができるようになった。加えて、4Kには毎秒24フレームの映画スタイルのフォーマットも追加されている。

保存フォーマットとビデオのサイズ、フレームレートの比較。左は互換性優先にした場合

しかし、前述の保存フォーマットを「互換性優先」を選択している場合、4K/60fpsのビデオとフルHD/240fpsのスローモーションを撮影することはできなくなる。推測だが、扱えるビットレートを超えてしまうからだと考えられる。

最高画質での撮影とともに、それ以外のフォーマットでも、保存サイズは「互換性優先」時の半分になる。フルHD/60fpsのビデオでも、1分90MBで済むほどコンパクトになるのだ。

全ての映像を4Kで撮影しないとしても、滑らかでスムーズな映像をより少ない容量で撮りためることができる新フォーマットは、ビデオを多用する人にとっては、ぜひ活用したい設定、と言えよう。