AppleはiPhone 8発表の前に、このデバイスと組み合わせるiOS 11を披露してきた。パブリックプレビュー版も公開され、開発者以外にも試していた人はいたのではないだろうか。

このiOS 11で重要となったのが、新しい画像・ビデオのフォーマットの導入だ。本連載でも紹介したHEIF、HEVCは、写真やビデオの保存サイズを半減させることができ、同じ容量のiPhoneなら、これまでの倍の写真やビデオを撮影可能となる。

新フォーマット

iPhone 8シリーズ、iPhone Xのラインアップは、各色とも、64GBと256GBの2択となった。色数もiPhone 7シリーズでは6色展開だったが、iPhone 8シリーズでは3色に絞られている。製品ラインアップ数を減らすことでiPhone X向けの生産ラインを確保するのが狙い、と考えられるだろう。そうした生産ラインの確保をする上で、128GBという中間のサイズが省かれたのは、写真の保存サイズを半減できることも関係している。

スマートフォンに保存するのは写真やビデオだけではないが、例えば1年間に写真を10GB分撮影するなら、新たに撮影する写真は5GBで済むことになる。iCloudへの保存も活用することで、64GBでも不便が少なくなると考えているのではないだろうか。