説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「設定」からFacebookやTwitterの項目が消えました!?』という質問に答えます。

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『設定』アプリからFacebookやTwitterの項目が消えたというご質問ですが、iOS 11はそれで正常です。正確にいうと、消えたわけではなく一般の(サードパーティー製)アプリ領域への移動であり、画面を下方へスクロールすればFacebookやTwitterの設定項目が現れます。

iOS 10までは、FacebookやTwitter、FlickrといったSNS系アプリが特別扱いを受けていました。サードパーティ製アプリでありつつも『設定』アプリでは「ミュージック」や「写真」といった純正アプリと同じ欄に表示され、アプリのインストールやアカウント情報の登録もそこから開始することができました。

iOS 11では、もうSNS系アプリは特別扱いされません。iOSの開発フレームワーク(Social.framework)を利用したSNS系アプリとの連携機能は廃止され、他の方法を利用することとなったのです。アカウント情報をシステムレベルで保管することもできなくなりました。『設定』アプリで準・純正アプリから一般アプリへ位置付けが変更されたことも、システムレベルでの連携廃止に関係しています。

操作方法も変わりました。Twitterを例にすると、これまでSafariでWEBページ上のTwitterボタンをタップすると、ツイート用ダイアログが現れていましたが(画面はSafariのまま)、iOS 11ではTwitterアプリに切り替わります。Twitterのアプリをインストールしていない場合は、反応すらありません。

システムレベルでサポートされなくなった理由は、セキュリティ強化にあると考えられます。使い勝手はやや後退しますが、より慎重に個人情報を扱うようになったという点では評価できるのではないでしょうか。

iOS 11では、TwitterやFacebookといった一部のSNS系アプリに対する特別扱いはなくなりました