TrackR,Inc.は10月4日、スマートフォンを利用して忘れ物を追跡できるBluetoothトラッカー「TrackR pixel(トラッカール ピクセル)」を発表、同日より発売した。税込価格は1個パックが2,980円、3個パックが5,980円、5個パックが8,980円だ。販売は公式サイト、Amazon、+Styleなどの通販サイトのほか、家電量販店のビックカメラ、ソフマップ、コジマなどの一部で取り扱う。

「TrackR(トラッカール)新製品発表会」の様子。TrackR pixelは8色をラインナップする

TrackR pixelは、キーホルダーや財布、カバン、PC、カメラ、自転車など、失くしたくない大切なモノに取り付けて使う。家族間などで共有も可能で、1アカウントに複数のTrackR製品を紐付けて利用できる。

使用イメージ

スマートフォンに専用アプリをインストールし、クラウド上に位置情報を記録(クラウドロケート)することで、アプリ上でTrackR pixelの位置が常に把握できるため、失くし物をどこに忘れたかすぐに見つけられる。スマートフォンが見つからない場合も、TrackR pixelのボタン押下でマナーモードになっているスマートフォンでも鳴らせられる仕組みだ。

こうした製品はBluetoothトラッカー、アイテムトラッカー、アイテムファインダー、紛失防止タグなどと呼ばれる。TrackR pixelを競合製品と比較した場合、電池交換可能で、市販のボタン電池が利用できるタイプの中では最小サイズ(直径26.2×厚さ5.6mm)であることと、専用アプリがバッテリー消費を抑えるよう工夫してあることなどが特長となっている。

2016年11月に発売した「TrackR bravo(トラッカール ブラボー)」に比べて本体が一回り小さく、音量は一回り大きくなった。また、bravoにはなかった要素として、音と一緒に光(LED)で知らせる機能を追加している。カラーは4色から8色(ブラック、ホワイト、グレー、レッド、パープル、ピンク、アクア、ブルー)に広がった。

bravoは「ほぼ500円玉サイズ」だったが、pixelでは「500円玉より小さなサイズ」に

クラウドロケートは、TrackRユーザー同士による位置情報の記録も可能。端末のBluetooth圏内を他のTrackRユーザーがアプリを起動して通ると、スマートフォンに通知が届き、そのアイテムの位置情報を把握する。

例えば、あるユーザーがTrackRの付いたアイテムをどこかに置き忘れ、その近くを他のユーザーが通ると、忘れ物をしたユーザーはアイテムの位置が分かる訳だ。TrackR製品はすでに500万台以上が出荷されており、1日に200万個以上のアイテムが位置情報を記録、忘れ物の発見に役立っているという。

クラウドロケートの仕組み。ユーザーが多ければ多いほど位置情報の網の目は細かくなっていく

専用アプリの「TrackR(トラッカール)」は、iOS 9.0以降とAndroid 4.4以降の端末に対応する(Bluetooth Low Energyをサポートする端末)。防水機能は備えておらず、音だけや光だけのオンオフは不可。音量の変更にも対応しない。

サイズは直径26.2×厚さ5.6mm、重量は約5g(電池含む)。通信範囲は最大33m、アラーム音量は最大90dB、使用電池はCR2016、電池交換目安は最大一年程度となる。写真やロゴなどの刻印を入れたり、コーポレートカラーにするといったカスタマイズが可能なオプションも用意しており、公式サイトから問い合わせてほしいとのこと。

国内での販売は1個、3個、5個ごとのパック売りとなり、3個パックと5個パックは順次発売となる。カラーの組み合わせは国内での人気を見てバリエーションを増やすか検討する予定

1個パックは各色をそろえる。本体のほか、電池、取付具、セットアップガイドを同梱

このほか、次期商品として「TrackR Atlas」を計画中であることを発表。こちらはTrackR製品を装着したデバイスが近くを通ったときにトラッキングする製品で、家の中や公共施設などへの設置を見込む。

例えば猫にTrackR製品を付けておけば、猫が家から出たときや戻ってきたときに感知して通知したり、子供のカバンに付けておけば子供が留守中にちゃんと帰ってきたか通知で把握……といったことが可能になるという。日本では来年の発売を予定。

設置型のトラッキングデバイス「TrackR Atlas」を来年発売の予定

TrackRを組み込んだProtecaブランドのスーツケース(上)。モバイルデバイス充電用のバッテリーも内蔵している。TrackRのチップを組み込んだCROSSのボールペン(下)。税別30,000円