10月2日からスタートするNHK連続テレビ小説『わろてんか』は、いつも周りに"笑い"をふりまくヒロイン・藤岡てん(葵わかな)が、ひょんなことから夫婦で小さな寄席経営を始め、日本中に笑いを広めるまでの奮闘を描く物語。放送開始を目前に、ヒロイン・藤岡てんを演じる葵わかなが心境を語った。

NHK連続テレビ小説『わろてんか』でヒロインを演じる葵わかな

――撮影も順調に進む中、てんを演じる感想を聞かせてください。

最初の頃はてんちゃんと自分をどこか別のモノとして捉えていたんですけど、最近は両者が混ざり合ってきたというか、てんであり自分であるという感覚が強いですね。逆に今は切り離して考えることの方が難しいくらいです。これからてんちゃんは年齢を重ねて子どもが生まれたりすると思いますが、私自身がまだ経験したことのない未知の領域に足を踏み入れていくことになるので、演じることに対して不安はあります。でも、それはてんちゃんにとっても初めての経験、彼女と一緒になって乗り越えて行こうと考えています。

――てんと自分を比べて性格など違いはありますか。

私自身はけっこうネガティブで(笑)、物事を突き詰めて熟考するタイプなのですが、てんちゃんはマイナスの気持ちをポジティブに変換出来る子です。それが彼女の強さであり魅力なのですが、そこはぜひ演じるだけでなく見習わなきゃって思います。

――松坂桃李さん(てんの夫・藤吉役)との共演はいかがですか。

何十年にも渡るドラマを描くので、短期間でグッと大人にならないといけない部分もあって、すごく大変だなって思っていたんですけど、松坂さんが「これはてんと藤吉の話でもあるから、何でも相談してね。僕も相談するから」って言ってくださって。それはすごく嬉しかったですね。それをきっかけに、監督さんやスタッフさんにも自分の思っていることをしっかり話すことが出来たし、みなさんが思っていることを聞くことも出来て。そうやって意思の共有が出来たのは松坂さんのおかげです。

――序盤のストーリーの見どころを教えてください。

とにかく展開が早いので、演じている私も驚くくらいです(笑)。第4週目で大阪編に突入しますが、それまでの京都編から衣装やセット全体の色味などもガラッと変わるので、その変化に注目していただきたいですね。大阪に出てからのてんはそれまで想像もしなかったような出来事に遭遇してゆきますが、監督が「てんはいろいろな人に出会って、いろいろなことを学んで、経験を一つ一つ積んで寄席の経営者になっていく」とおっしゃっていたので、そこを意識して演じています。彼女の成長ぶりを一緒に見守ってもらえれば嬉しいですね。

――5月のクランクインからここまで撮影を終えての気持ちは?

普通のドラマなら撮影が終わっている頃ですが、朝ドラはここからが始まりというか。撮影期間が長い分、試行錯誤とか挑戦という言葉がホントにぴったりな現場です。毎日いろいろな気づきがあり、その部分を修正して、また気づいて修正していたらこの3、4ヶ月があっという間でした。ですから、残り6ヶ月も意外とすぐ終わっちゃうような…え? そうでもないですか(笑)?

――改めて本作のヒロイン、てんの魅力とは何でしょう。

撮影が進んでいく中で、てんちゃんの明るさについて考えることがあって。彼女は元々明るい子なんですけど、もちろん落ち込むこともありますし、でも、そういう状況にあっても前向きにいよう、笑っていようっていう姿勢がすごいなと。それは自分のためだけじゃなくて、自分が明るく笑顔でいることで、周りを励ましたり勇気づけたりできると考えているんじゃないかなあと感じています。誰かを思って笑える強さ、それが彼女の魅力だと思います。

――ところで、葵さん自身が最近一番笑ったことは何ですか。

撮影の現場ではとにかく毎回笑ってます。細かいのですが、濱田(岳)さんや藤井(隆)さんのアドリブやリアクションの顔がとにかく面白くて(笑)。特に濱田さんはいつもテストと本番で違うことをされるので、最初は笑いが止まらなかったですね。てんが藤吉さんからの手紙を読んでいるシーンでは、その後ろでトキさん(徳永えり)と漫才みたいな喧嘩をずっと続けていたり(笑)。撮影現場では一日ひと笑いどころか、毎日大笑いしています。