少しずつ秋が深まってきていますが、気付けば今年もあと3カ月ちょっととなりました。10月になれば、書店には家計簿が並び、クリスマスケーキやおせちなど年末年始の予約受付が開始されます。10月頃からスタートする早割は割り引き率が高い上、人気の商品は売り切れになることもあるので早めの予約がお得です。

そうはいっても、本格的に慌ただしくなるのは12月に入る頃ですので、この10月、11月は比較的時間に余裕があります。またイベントが少ないので、出費も穏やかな時期です。だからこそこの時期に出費を見直して家計をスリム化し、来年はより貯まる家計にしてみましょう。

今の時期にやっておきたい出費見直しポイント(画像はイメージ)

やっておくことその1 出費を記録

食費などの生活費は、給料日から次の給料日の前日までの1カ月間分を記録しましょう。記録を見ながら、何がムダなのか、どこで買っているかなど傾向を見つけて、できるだけその店へ行かないようにする、そして食費や生活費の予算を持って、その中でやりくりするといったルールを決めましょう。

この作業をしておくと、家計簿を付ける際に役立ちます。出費の記録は、手書きにしなくても、家計簿アプリでレシートを撮影するだけで記録してくれるものもありますので、こうしたツールを利用すると便利です。

やっておくことそのその2 公共料金の見直し

公共料金は、電力自由化、都市ガスの自由化で若干ですが、価格に弾力性が出てきました。ただし、今年の4月からスタートした都市ガスの自由化は、参入企業が少ないためなかなか選べないという声も。

先行してスタートした電力自由化は、参入企業が多いので検討する価値はあります。使用電力量に応じて、どの事業者がお得なのかシミュレーションをかけて、1年目だけではなく2年目以降の料金もチェックし、解約時の違約金やなどの細かい部分も調べて納得してから乗り換えをしましょう。

やっておくことそのその3 通信費の見直し

スマートフォンの登場で、年々家計に占める通信費の割合が大きくなってきています。見直し方法としては、大手通信会社からの回線を借りてコストを抑えている分、料金を安くして提供する格安SIMや格安スマホ通信事業者への乗り換えや、現在利用している通信会社のプランの中でよりお得なプランに変更する方法があります。

いきなり乗り換えは難しい場合は、現在使っている通信会社の窓口などで相談してみてはいかがでしょうか。契約した当時のままのプランや使っていない有料サイトを見直すだけでお得になります。

やっておくことそのその4 保険の見直し

生命保険や損害保険など現在加入している保険は把握していますか。必要な保障は自分や家族の年齢や賃貸なのか購入しているなら住宅ローンの有無などを考えながら実際に必要な保障を必要な分だけ加入するのが基本です。保険商品は、一度加入したからと言って、安心というわけではありません。そのときの状況に合わせて見直しが必要です。場合によっては必要以上に保険がかかっていることもありますので、1つ見直すだけでも数千円は浮くことになります。

とはいえ必要な保障が不足している場合もあります。過不足ないかチェックするためにも、一度専門の窓口で見てもらってもいいでしょう。また、現状加入している保険も支払い方法によって、年払いや全納することで掛け金が安くなることもあるので、加入している保険会社に確認をしてみましょう。

やっておくことそのその5 住宅ローンの見直し

住宅ローンは長期かつ金利が高いほど借り換えや繰り上げ返済の効果も高くなります。借り換えを検討する場合は、現状の残金と残りの年数とその金利、現在の各金融機関の借り換え金利を確認する必要があります。繰り上げ返済の場合は貯蓄額とその後のライフイベントを考えながら、返済の検討をします。

退職金で住宅ローンの完済をすると、その後の老後資金に不安が残る可能性があるので、できるだけ現役時代の収入で完済できる返済計画を立てましょう。各金融機関のHPには、住宅ローン借り換えや繰り上げ返済のシミュレーターがありますので、これらを利用すれば、およその効果がわかります。

秋の夜長は人の考えも深くしてくれるはず。この機会に一歩踏み出して、来年に向けた貯まる仕組み作りをしてみてはいかがでしょうか。

※画像は本文とは関係ありません。

執筆者プロフィール : 丸山晴美(まるやま はるみ)

外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。