【レポート】

DELL EMCがSDS製品「ScaleIO」を解説 - DX時代に向けたデータ対応

デルとEMCジャパンは9月22日、SDS(Software Defined Storage:ソフトウェア定義型ストレージ)に関する記者説明会を開催した。説明会では、SDS市場と同社のブロックストレージベースのSDS製品「ScaleIO」を中心に、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代に向けたデータ対応について解説した。

同社では、SDSのポートフォリオとしてRDBや仮想化インフラ向けの「ブロック」、ファイルサーバ向けの「ファイル」、モバイルアプリケーション向けの「オブジェクト」、今年のDell EMC Worldで発表した新しいカテゴリーで、IoTなどのデータを連続的なデータを扱う「ストリーム」の4種類を有し、ScaleIOはブロックベースの製品。

製品ポートフォリオの概要

SDSには異なる3つのタイプが存在し、1つ目は既存製品の拡張、2つ目は垂直統合型、3つ目は水平展開となり、垂直統合型はHCIをはじめハイパーバイザーによる統合、水平展開はブロックストレージなどハイパーバイザー非依存のタイプとなる。

SDSの3つのタイプ

ScaleIOのメリット

ScaleIOの特徴は、アプライアンスのようにOSやマイクロコードで仕込んでいるものではなく、x86サーバを購入し、OSを搭載した上でScaleIOをパッケージをインストールすれば、ストレージとして稼働するため、特殊なOSは必要がないことに加え、HDDやSSD、NVMeなど多様なローカルストレージをプール化し、ストレージプールはESXi、Hyper-V、Linux、Windowsから利用を可能としている。さらに、自動的にリソースを割り当てバランスを取り、アプリケーションの要求に従い、QoSの設定ができる。

ScaleIOの特徴

構成に関しては、伝統的なサーバとストレージの2階層構成や、最新の1階層構成、2層・1層の混在環境に対応するため、柔軟性を有する。さらに、ノードの追加・削除を容易としており、追加・削除した際はデータを自動でリバランスするほか、障害が発生した場合は自動でミラーのリビルドを実行するため、データ移行を不要としている。加えて、OpenStackとの連携を可能とし、ブロックデバイスを扱うAPI「Cinder」はLiberty以降、統合されており、親和性が高いという。

構成の概要

OpenStackとの連携の概要

EMC ジャパン ソフトウェア ディファインド ストレージ事業 シニア システム エンジニアの中村雅史氏はScaleIOについて「データセンターレベルで仮想化し、インフラコストの低減が図れる。GoogleやTwitter、Facebook、Amzonのデータセンターは、基本的には外付けストレージではなく、コンポーネントを共通化し、スクリプトなどでコスト削減している」と、話す。

EMC ジャパン ソフトウェア ディファインド ストレージ事業 シニア システム エンジニアの中村雅史氏

そして「このようなことは大規模な顧客しか取り組んでいないものの、今後はこれらの企業のアーキテクチャを取り入れ、劇的にコストカットをしてかなければならない時代が来る。その際に外付けのストレージを購入するのではなく、ソフトウェアディファインドし、自動化することでデータセンターの管理費用も低減できる」と、同氏は優位性について説明した。

提供形態は、ソフトウェアとScaleIo Ready Node、VxRack System FLEXとなり、第14世代「Dell EMC PowerEdge(パワーエッジ)」対応製品は10月に販売を予定している。

提供形態の概要

必要性に迫られるSDS

IDCの調査によると、従来型エンタープライズストレージ(SAN、NAS+DAS)はシュリンクする一方で、エンタープライズサーバSANストレージ(ブロックストレージ)と、ハイパースケールサーバSANストレージ(オブジェクトストレージなど)は急激に成長すると予測しているという。

EMC ジャパン ソフトウェア ディファインド ストレージ事業担当ディレクターの林孝浩氏は、DXで求められる多様化するデータへの対応を踏まえ「昨今、データ量の増加は、凄まじいものがあり、2000~2005年はDBやERPなどの構造化データ、2006年~2015年には画像データ、Eメールをはじめとした非構造化データ、2016~2020年はIoT、AIといった次世代ワークロードデータと変遷している」と指摘した。

EMC ジャパン ソフトウェア ディファインド ストレージ事業担当ディレクターの林孝浩氏

そのような状況を踏まえ、同氏は「爆発的に増加するデータに対し、従来から言われていたストレージインフラの選定基準である俊敏性・柔軟性・拡張性、データ移行の容易性、構築/運用の容易性、高速処理、大容量データの長期保存、経済性は一層求められる。これまでのアーキテクチャでは耐えきれない恐れがあるため、SDSの必要性に迫られている」と、述べていた。

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