【レポート】

金やプラチナ、銀に投資する「貴金属投資」のメリット/デメリット

様々な投資商品がある中、金やプラチナ、銀といった「実物資産」への投資があることをご存知でしょうか。特に金は、普遍的な価値を持つ貴金属であり、先の見えない政治・経済状況が続く昨今、安全資産として注目を浴びています。

今回は、金やプラチナ、銀など実物資産の特徴や他の投資方法との違い、そして、金投資のメリット、デメリットについてまとめてみました。

金、プラチナ、銀にはどのような特徴がある?

実物資産とは、金やプラチナ、銀など貴金属や、土地・建物などの不動産のように、形を有し、それ自体に価値があるものを指します。これに対し、金融資産とは、現金や株式など有価証券のことを言います。また、金、プラチナ、銀にはそれぞれ貴金属として以下のような特徴があります。

■ 金

その希少性から世界共通の価値があり、戦争や経済危機など有事の際にも無価値になることがないため、安定した資産として長期保有に適し、重宝されています。インフレのリスクにも強く、基本的には株価と逆の値動きをする傾向にあります。また、市場が大きく安定性があり、長期的な資産形成に役立てることができます。

■ プラチナ

プラチナは、金と比べて圧倒的に生産量が少なく、その分希少価値の高い貴金属です。しかし、金や銀と違って通貨としての役割はなく、また、以前は金より価格が高かったものの、現在では安くなっています。プラチナは、ジュエリーとしての用途より、工業用としてディーゼル車の排ガスを除去するための触媒として利用されています。そのため、好景気で自動車の売れ行きが良いときには、需要が高まります。基本的には、株価と同じ値動きをし、市場が小さく価格が乱高下しやすい傾向にあります。

■ 銀

金と同様、通貨として用いられてきた銀ですが、金と比べると価格は非常に安価です。値動きは金と似通ることがありますが、市場が小さいことから、価格は乱高下しやすくなります。ただし、銀は工業素材として用いられるため、景気動向にも影響を受けやすく、有事には金と対照的に値を下げる動きをすることもあります。

金は、比較的安定していて長期にわたる資産形成に向いている一方、銀やプラチナは値動きが大きくハイリスク・ハイリターンの貴金属ということができます。なお、金やプラチナ、銀はいずれも現物購入のほか、積立、ETF(上場投資信託)などの方法で投資できます。

金投資と他の投資方法の違いとは

貴金属投資の中で、最もポピュラーなのが金投資。それでは、金投資と他の投資方法では、どのような点が違うのでしょうか。最も大きな違いは、実物資産である金は、文字通りそれ自体が実物として存在し、そこに価値があることです。たとえば、株式などは会社が倒産すれば、価値がなくなってしまう可能性がありますが、金の場合、価格が下がることはあっても、実物が存在する限り、その価値がなくなってしまうことはありません。

また、通貨や株式、それに債券などは、発行体となる国の情勢に左右されることがありますが、金にはそうした発行体がないため、特定の国の政治リスクなどに影響を受けることがない点が挙げられます。

金投資のメリット、デメリット

このように、金にはいつの時代にも普遍的な価値があり、景気による影響が起こりにくく様々なリスクに備えられる資産です。いざという時のための安全資産として少額ずつ買い増していけば、有事の際にはその恩恵にあずかれるかもしれません。

しかし、金投資にもデメリットはあります。まず、現物として存在することそのものに価値がある分、紛失や盗難の恐れもあるということです。となると、多少費用がかかっても安全に保管する方法を検討しておく必要があるでしょう。また、金は銀行預金や株式などと異なり、保有していても利息や配当が生まれません。今のような低金利の状況下ではさほどデメリットにはなりませんが、今後、金利が上昇した局面には、利息が受け取れないことはマイナス面となることも覚えておきましょう。

実際に現物を購入する貴金属投資には、独特の魅力がありますよね。なお、安全に投資するためには、時間やリスクを分散して購入する必要があります。それぞれの特色をよく理解し、投資する商品やその配分について考えていきましょう。

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筆者プロフィール:武藤貴子
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント
会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。

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