スポーツにおけるパフォーマンスや技術の向上、怪我防止に役立つ、モーションセンサーを使ったデバイス「TYPE-R」。スポーツのあり方を変える革新的デバイスだ。LEOMOはこの先、どうしようと考えているのか。

革新的デバイスTYPE-Rのビジネス展開について説明するLEOMOの加地邦彦代表(撮影:磯崎威志)

小さなマーケット

LEOMOが手がけるTYPE-Rは今までにないデバイスだ。モーションセンサーを使って、スポーツ選手のパフォーマンスや技術の向上、怪我防止に役立てようと考えている。

革新性の高い製品でもあるが、メインターゲットは、シリアスに自転車競技に取り組むアスリートやコーチたち。将来は他の協議に横展開を図っていくが、当面TYPE-Rの市場は限られてくる。

TYPE-Rは自転車専用デバイスではなく、モジュールの取り外しによって自転車用(写真左)としてもランニング用(写真右)としても使える。将来はストレッチなどでも使えるようにしたいという。ビジネス展開において自転車を手始めとしている(撮影:磯崎威志)

たとえば、日本。競技に熱心な人たちは、日本自転車競技連盟に登録していることが多い。しかし、その登録人数は7000人に過ぎない。熱心な未登録者を含めても、1万人程度を対象にした商品となる。海外のほうが人気が高いとしても、TYPE-Rのターゲットは、さほど大きくなさそうだというのが筆者の見立てだった。

そうした疑問を投げると、加地氏は「確かに日本の市場は小さいですが、世界規模でみるとそれほどでもない。僕らのサイズの会社が生き残るには十分です」(以下、発言同氏)と話す。

何を基準にするかの違いはあるが、加地氏はサイクルコンピュータ市場をベースに考える。TYPE-Rのディスプレイは、スピード、ケイデンス、パワーも表示し、類似商品はサイクルコンピュータになるからだ。

米国で先行販売されているTYPE-Rは799ドル。高価格帯のサイクルコンピュータをTYPE-Rに置き換えればいいという考えだ。「400ドルを超えるサイクルコンピューターはグローバルで年間37万6000個販売されているという調査データがあります。数%をとるだけでも、うちはやっていけます」。

米国からスタートのなぜ

そんなTYPE-Rはまだ市場に出たばかりのデバイスだ。とはいえ、日本国内ではまだ発売されておらず(2017年内を予定)、一般発売されているのは米国のみだ。ワールドワイドな展開を考えているからか、LEOMOの本社も米国サンディエゴにあり、日本はあくまでサテライトオフィスとしての位置づけだ。

ビジネスで世界を狙うと言ったとき、米国を基点に展開していくというのは、何となく説得力があるが、自転車競技に興味のある人なら、違和感を覚えるはずだ。自転車競技の本場は欧州。なのに米国先行なのはなぜか。