パナソニックのハイエンドオーディオ、テクニクスブランドから、新製品となる「OTTAVA f(オッターヴァ・フォルテ) SC-C70」が10月20日に発売される。価格は10万円(税別)だ。SC-C70は、8月末にドイツで開催されたエレクトロニクスショー「IFA2017」でも欧州発売をアナウンスしており、今回、日本での発売スケジュールと価格、そして製品の詳細がベールを脱いだ。

「OTTAVA f」というペットネームは、いずれもイタリア語による音楽用語に由来するもの。「Octave(=オクターブ奏法)」になぞらえた、豊かな音を遠くまで響かせるオーディオというコンセプトと、「f(=フォルテ):強く」という演奏記号を掛け合わせている。コンパクトながら力強い音が鳴らせる、テクニクス初の一体完結型オーディオシステムだ。

テクニクス初の一体型完結オーディオシステム、OTTAVA f(オッターヴァ・フォルテ)「SC-C70」

背面にUSBや光デジタル入力、アナログオーディオ入力などを装備する

本体サイズは450W×143H×280Dmm。ピュアオーディオクラスのCDプレーヤーやプリメインアンプを一回り小さくしたぐらいのボディに、CDやネットワークプレーヤー、アンプとDACに2.1chスピーカーシステムが一体になっていると聞けば、驚く方は少なくないだろう。

本製品の商品企画を担当したパナソニック アプライアンス社の小笠原亮氏は、「一体型とは思えないほど、広がりのある豊かな音場をテクニクスの高音質技術によって実現することが開発のテーマだった」と振り返る。また、「CDからハイレゾを含むネットワークオーディオ、音楽配信まで、多彩な音楽ソースを一台で楽しめる手軽さも魅力」と強調した。

OTTAVA f(オッターヴァ・フォルテ)「SC-C70」の商品企画を担当したパナソニック(株)アプライアンス社 ホームエンターテインメント事業部 オーディオビジネスユニット オーディオ商品企画部 テクニクス商品企画課 主務 小笠原亮氏

実際、SC-C70で聴ける音楽ソースは多岐にわたっている。流行のハイレゾはネットワークを利用して、宅内のNASやPCに保存した音楽ファイルを再生できるほか、背面に設けているUSB端子にストレージをつないで聴くUSBオーディオスタイルでもいい。再生できる音源のファイル形式も、WAV / FLAC / ALAC / AIFFなどメジャーなものを一通りサポートするほか、DSD形式のファイルもリニアPCM変換によって聴くことができる。

CDドライブは天面に配置

リモコン。お気に入りのインターネットラジオステーションをリモコンの数字キーに割り当てられる

スマホに保存した音楽があれば、Bluetooth機能を使ってワイヤレスリスニングを楽しむのもいい。オーディオコーデックはAACとSBCに対応する。iPhoneやiPadなら、Wi-FiにつないでAirPlayを使えば、一段といい音でワイヤレス再生ができる。

外部入力端子には、光デジタルやアナログ音声入力も備えている。テレビと光デジタルケーブルでつなげば、映画の音声もさらに迫力が加わる。ラジオはワイドFMとAMの聴取が可能だ。

ほかにも、Spotify Connectやインターネットラジオの機能を内蔵しているので、SC-C70で直接ネットワークストリーミングが受けられるのも魅力。ふだんからよく聴くラジオステーション、ストリーミングサービスは、本体やリモコンの数字ボタンにメモリーしておけば、毎度該当のコンテンツを辿らなくても簡単に再生がスタートできる。