シャープから2016年秋に発売されたコードレスクリーナー「RACTIVE Air EC-A1R」。パイプ部分にドライカーボンと呼ばれる軽量な素材を採用した、機動力の高いスティックタイプのクリーナーです。筆者も手軽に使える掃除機として日常的に愛用しています。

そんな中、シャープは9月14日に「RACTIVE Air EC-AS500」を発売しました。スティッククリーナーに続くシリーズ第2弾で、キャニスタータイプでありながら軽量・コンパクトというコンセプトを受け継いでいる製品です。

RACTIVE Air EC-AS500

筆者の掃除スタイルは、目についたゴミはサッと使えるスティックタイプですぐ取り除き、週末や大掃除などの機会に吸引力の高いキャニスタータイプを稼動させる"二刀流"的なものです。

というのも、スティックタイプのRACTIVE Airは、その場でサッと使える反面、外から大量の砂埃を持ち込んでくる野球少年のいる我が家では、吸引力に物足りなさを感じることもありました。そういうわけでハイパワーのキャニスタータイプも併用していたのですが、愛用機とコンセプトを同じくするキャニスタータイプのRACTIVE Airはまさに待望の製品! 早速試してみました。

バッテリーは着脱式

RACTIVE Airのキャニスタータイプは、サイクロン式 (EC-AS500)と紙パック式 (EC-AP500)をラインナップしています。今回お借りしたのはサイクロン式の製品です。

まず本体サイズは幅20.4センチ、奥行き39センチ、高さ23センチと小ぶり。サイクロン式のキャニスター掃除機の中では圧倒的なコンパクトさだと思います。また、この製品はコードレスであることも大きな特長ですが、バッテリーを搭載していながらこのサイズを実現していることにも感心しました。

着脱式のバッテリーは後部に備えられたスロットに挿し込む

バッテリーの充電スタイルもユニークです。スティックタイプのRACTIVE Airと同様、バッテリーパックごと着脱が可能で、本体から外して専用の充電器で充電します。充電式の掃除機はスティックタイプやハンディタイプに多いですが、バッテリーパックを取り外して充電できるものは珍しいです。充電中、本体を置く場所に制約がないところに、大きなメリットを感じます。

取り外したバッテリーパックは専用の充電器で単体で充電できる。スティックタイプのRactive Airのバッテリーとも互換性がある

なお、バッテリーは約80分でフル充電でき、強モードで約8分、弱モードで約30分、自動エコモードで約20分の連続運転が可能です。バッテリーが複数個あれば、交換してその分長く連続運転できるということになります。

本体カラーがゴールドのプレミアムモデルは、交換用のバッテリーパックを2つ同梱しています (通常モデルは1つ)。このバッテリーパックはスティックタイプと互換性を持つので、スティックタイプのRACTIVE Airを購入した人にとってはうれしいポイントです。

コードレスだから快適

本体にヘッドブラシやホース、パイプを合わせた総重量は約2.9キロ。スティックタイプの1.5kgにはさすがに及ばないものの、キャニスタータイプとしては圧倒的な軽さと言ってよいでしょう。利き腕でヘッドを動かしながら、もう片方の手で本体を持ち上げて掃除をしても、まったく苦になりません。狭い場所で小回りのきかない状況でも、本来を手に持ったままスムーズに掃除が続けられます。

コードがないのでストレスを感じにくいのもポイントです。本体を床置きして掃除するときに、移動の際コードがまとわりついたり絡んだりといった煩わしさがないうえ、プラグの抜き差しをせずに部屋を移動できます。この快適さを一度味わうと、コードがあるキャニスタータイプの掃除機には戻れなくなってしまうかもしれません。

片手どころか指1本でも持ち上げることができるほどの軽さだ

運転モードは「強」「弱」の他に「自動モード」があります。自動モードでは、床材を見分けて吸引力を制御してくれるほか、ヘッドが床から離れた際には自動で運転を停止するなど、バッテリーをセーブしながら掃除ができます。自動モード自体は目新しい機能ではありませんが、駆動時間が短く、バッテリーの"延命"が必須なコードレスクリーナーにとっては重要な機能。スティックタイプのRACTIVE Airにはなかったモードなので、改良点のひとつとして地味に推したいポイントです。

手元にある操作部。強・弱の切り替え運転の他に「自動」モードを備えている