アップルが現地12日にiPhone最新機種を発表したことを受け、動きを活発化させる大手携帯電話会社。先手を打ったのは、今年もソフトバンクだった。

iPhoneが発表後の9月から11月が1年で最も重要な商戦期であると話すソフトバンク副社長の榛葉淳氏

ソフトバンクは13日、都内で新サービス説明会を開催した。スマートフォンを使う際のストレスを減らす新サービスやネットワークへの取組みが披露されたが、簡単にまとめれば、最新のiPhoneを利用する上でソフトバンクが一番であることをアピールした発表会となる。

新サービスで注目されるのは「半額サポート for iPhone」と「ウルトラギガモンスター」の2つ。これらの新サービスは、大手通信会社の経営上の課題や本音をダイレクトに反映したサービスともいえる。そこに触れる前に、サービス内容を見ていこう。

注目は2つの新サービス

「半額サポート for iPhone」は最新のiPhoneの機種代金が最大で半額になる無料のプログラム(9月22日提供開始)。最新のiPhoneを48カ月の分割払いで購入し、25カ月目以降に機種変更をすると、その時点での機種代の残債が免除される。指定プランへの加入、機種変時に利用していたiPhoneが回収されるなどの条件はあるが、機種代の負担が小さいのが特徴だ。

たとえば、端末の実質負担額が4万円だった場合、2年経過時点での実質負担は2万円、残りの2万円は旧機種の回収を条件に免除される。

25カ月目以降の機種変更時に残債が免除。旧機種の回収が条件

「ウルトラギガモンスター」は、月額7,000円で月間50GB利用できるデータ定額サービスとなる(9月22日提供開始)。昨年同社が発表した大容量のデータ定額サービス「ギガモンスター」をパワーアップさせたものとなる。動画に当てはめると、毎月約220時間視聴できるとし、実質の通信フリーに近いサービスになるという。

遂に50GBプランが登場。動画視聴で1日7時間可能とし事実上のデータフリーに相当するものとアピールする

ウルトラギガモンスターが誕生したのは、大容量データの利用者でも速度制限を経験した人が多いからだ。新規加入者におけるギガモンスターの契約比率は55%で、そのうちの3割が速度制限を経験からだという。さらに大容量プランを用意することで、ストレスフリーなスマホ利用環境を提供しようというわけだ。

ウルトラギガモンスターは、新たに提供する「みんな家族割」も適用できる。みんな家族割は、加入した家族の人数に応じて割引が適用されるサービス。割引額は最大で2,000円で、4人以上の加入だと、1人あたり2,000円引き、計8,000円お得になる計算だ。さらに、家族の定義についても、同一住所に暮らしていれば別姓であっても対象となり、利用を促した形となる。

みんな家族割への加入を増やし通信収入の増加を図りたいようだ