「写真する」に集中できるカメラ

D850で撮影していると、カメラの存在を忘れるほど被写体に集中することができる。ファインダーの覗き心地しかり、ホールド性の高いグリップしかり、ストレスの全くないAFシステムしかり。つまるところ、カメラの性能が全て撮影者のために帰結している。もちろん、欠点が全くない訳ではないけれど、「どんな機材で撮ったか?」が話しのタネになりやすい昨今で、「被写体の魅力について」を語らうことのできるカメラが登場したことは実に喜ばしい。

最後に、4Kタイムラプス動画を試してみたのでご覧いただきたい。D850は、単体で簡単に高精細な4Kタイムラプス動画を撮影できる。ただし、動画メニューから4Kタイムラプスを選択すると、静止画データは残らないという仕様だ。静止画データも残したい場合は、D850単体での動画生成はできなくなるが、素直にインターバルタイマーで撮影するとよい。

D850で撮影した4Kタイムラプス動画

以下、静止画作例

ニコン「D850」のISO4000で撮影した葉の写真

ISO4000でもご覧の通り。D800のISO1600よりもキレイだと思う。使える感度の上限が高いと、撮影できるシーンが増えるというこの上のないギフト。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 70mm F2.8 1/80秒 ISO4000 露出補正 +0.7

ニコン「D850」のオートホワイトバランス制御が効いた紫陽花の写真

季節ハズレの紫陽花です。というのが見どころではなくて、曇天日陰のグリーンバックというオートホワイトバランス (AWB) が特に苦手とするシーンなのだけれど、ドンピシャのAWB制御だったというのがポイント。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 56mm F3.2 1/100秒 ISO100 露出補正 -1.0

ニコン「D850」のPinスポットAFを利用して撮影した花の写真

ライブビュー撮影でPinスポットAFを利用してみた。AF速度はそれほどでもないけれど、従来機では難しいシーンでも確実にピントが合う。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 48mm F2.8 1/50秒 ISO1100 露出補正 +1.0

ニコン「D850」で、カメラ任せで撮影した柱の写真

手前の柱部分の再現性がものすごいリアルだし、背景の光の感じも上手く撮れている。カメラ任せでポンと撮って露出もドンピシャなので恐れ入る。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 24mm F8 1/50秒 ISO140

ニコン「D850」で強めにアクティブDライティングを設定して撮影した野外の写真

強めにアクティブDライティングを設定して、若干焼き込んだような仕上がりに。シャドー部のトーンがギリギリのところで残っているので、大胆な構図にも挑戦できる。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 44mm F6.3 1/125秒 ISO100 露出補正 -0.7

ニコン「D850」でヌケとキレを強調して撮影したビルの写真

ヌケとキレが良いので、それを強調するような撮り方をしてみた。いままでのニコン機よりもモノクロームの仕上がりが明らかに良いのは、画像処理エンジン「EXPEED5」の効果もあるが、有効4,575万画素という画素数の違いも影響していると思う。AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 焦点距離 24mm F8 1/320秒 ISO100

ニコン「D850」で撮影した小さな花々の写真

撮影にひと手間加えると、それだけ撮影時のことを鮮明に記憶できる。ピントを合わせるという行為に、どれだけ写真の醍醐味がつまっているのかを思い出させてくれる。Ai Nikkor 35mm f/1.4S F2 1/500秒 ISO100 露出補正 +0.3

ニコン「D850」で、MFでピントを合わせられた燭台の写真

燭台の皿部分の縁、ファインダーの周辺部でもMFでしっかりピントを合わせられた。撮った本人がビックリした一枚で、D850のことが好きになった瞬間でもある。Ai Nikkor 35mm f/1.4S F2 1/60秒 ISO100 露出補正 +0.7