音楽アプリゲーム『8beat Story♪』(エイトビートストーリ―)から誕生した声優ユニット「8/pLanet!!」(ハニープラネット)の2ndライブ「2時間目の授業は…」が、2017年3月26日、東京・恵比寿ガーデンルームにて開催された。

出演者は、桜木ひなた役の社本悠、水瀬鈴音役の吉井彩実、神楽月役の吉岡美咲、橘彩芽役の青野菜月、姫咲杏梨役の金魚わかな、星宮ゆきな役の和氣あず未、源氏ほたる役の吉村那奈美、メイ役の澤田美晴。今回は本ライブ夜の部「Bitter編」をレポートすると共に、1stライブから僅か半年で成長した彼女たち、そして楽しさと愛が溢れたライブの模様についてお届け。3rdライブへ向けて準備する彼女たちの軌跡を改めて振り返っていく。

「8/pLanet!!」(ハニープラネット)の8人

『8beat Story♪』、そして「8/pLanet!!」とは

『8beat Story♪』(通称:エビスト)は、アンドロイドたちによる音楽が中心となった世界で、「生の歌声を届けることでしか生まれない感動を広めたい!」という想いを持つ女の子が集まり、仮想空間で行われるアンドロイドとの「音楽バトル」に挑んでいくというストーリーの音楽アプリゲーム。

そのゲームから誕生した「8/pLanet!!」(通称:ハニプラ)は、メインキャラクター8人のユニットで、「ゲームに出てくる8人のキャラクターと、現実世界でも会える!」をコンセプトに活動している。

2ndライブ「2時間目の授業は…」は、2016年9月24日に行われた1stライブから半年の時を経て開催。この半年間で、1stライブで発表された「Halloween☆Night」をはじめ、クリスマスやバレンタインなど季節のイベントに合わせた曲や、今までとは趣向の違う楽曲をアプリ内でリリースしてきた。

また、昼は「Sweet編」、夜は「Bitter編」と銘打っていたこともあり、それぞれどのような構成でくるのか、楽しみで仕方ない先生方(『エビスト』のプレイヤーのこと)も多かっただろう。開演前は、「これから何が起きるのか」と、少しソワソワしながらも楽しみで仕方ないという空気が会場を包み込んでいた。

会場で販売されていたスペシャルドリンク

販売されていたグッズの一部

前半戦はクールなナンバーでお届け

開演する前から温まった空気だった会場の明かりが暗くなりOvertureが流れ始めると、会場のボルテージはさらなる高まりを見せる。「何が一曲目にくるのか」、そんな期待が寄せられる中「Bitter編」の1曲目に選ばれたのは、「Toi et Moi」であった。本曲は重厚なサウンドで奏でられるロックテイストのナンバー。ひなた、ゆきな、ほたるというキャラクターからは「ロックさ」をさほど感じないメンバーが熱唱する意外性も面白い一曲だ。

ライブで息の合ったクールなダンスを決める3人。そして吉村の「もう起こしてよ」という重厚なサウンドに似つかわしくない「可愛さ」が全面に出たセリフ調の歌詞……。一曲を通じて先生方から溢れんばかりの歓声が上がった。ライブが始まってわずか数分ではあったが、この時点ですでに半年間の研鑽を感じた人も多かったのではないだろうか。

「Toi et Moi」で温まった空気のなか、2曲目に披露されたのは「INNOCENT」。高音部分が長く、メロディーが矢継ぎ早に続き、息継ぎするタイミングも難しい楽曲だったが、曲のイメージを崩すことなく見事に歌い切った。その姿には惜しみない歓声が上がっていた。

3曲目に選ばれた「Count It Down」は、前2曲に負けないくらいクールなナンバー。サビ部分の「Count It Down」のコールでは会場が一体となっていたのも印象的だったが、特に衝撃が走ったのは息の合ったダンスと表情だ。本曲を歌う澤田は1stライブ後に「かっこよく魅せる曲!」「自分のできる限りの大きくキレがあるように踊る」「表情とかも大切にして踊りました」とTwitterで呟いていた。本ライブでは、このパフォーマンスを超えたであろうことが分かるくらい、クールな決め顔のなかにも「楽しさ」を感じ取れる表情で青野、金魚、吉村、澤田の4人がイキイキと踊っていた。

前半3曲を終えて、まだ全体曲は1曲も歌っていない。この構成から「音楽」へのこだわり、そして本当に楽しんでもらうライブにするためにはどうすればよいか、という運営・そして「ハニプラ」メンバーの試行錯誤が伺えた。

初の試みであるコール&レスポンスの挨拶

立て続けに3曲を熱唱したあとは、「Shiny」の音楽に合わせて各キャラクターの紹介VTRが流れる。そして、映像が終わると同時に「ハニプラ」のメンバー全員が登壇し、1stシングルの表題曲「ファンタジア」を披露した。本曲は「ハニプラ」が初めて参加したライブ「Take On Me」でも歌われた一曲。まだ1年経っていないコンテンツではあるが、長く付き合ってきた曲だけに、メンバーの安定したパフォーマンスがみられた。それに呼応するように、先生方の「1、2、3!」といったコールも割れんばかりに会場中に轟いていた。

「ファンタジア」の後に設けられたのはMCのコーナー。ここではメンバー紹介と併せて、事前に告知されていたメンバーと先生とのコール&レスポンスが行われる。それぞれが演じるキャラクターらしさを表現した挨拶をしており、先生方もそれに応じて声を張り上げた。そのまま青野と金魚が次の曲の準備のため舞台からはけて、残るメンバーで寸劇を交えたトークを実施。コール&レスポンスと併せて、本MCではそれぞれがキャラクターになりきっていたのが印象的であった。

準備が終わった青野と金魚が舞台に登場して歌ったのは、「Still. . .」だ。本曲は訴えかけるような歌詞と疾走感のある曲調で、青野と金魚が演じる3年生の仲良しコンビによるハーモニーが特徴的な一曲である。本ライブでは青野と金魚が「Still. . .」のジャケット写真で彩芽、杏梨それぞれが身に着けていた青と赤のストールを纏い、本曲を絶唱。二人が見つめ合い、お互いの歌声をぶつけながらも少し笑みを浮かべる姿は、固い絆で結ばれた彩芽と杏梨そのものであると感じた。

「Still. . .」のパフォーマンスが終わると続いて流れ始めたのは、「Error」のイントロ。本曲は作品の世界観にも合ったサイバー感溢れる曲で、ライブでは社本、吉岡、青野、澤田の4人が掛け合いをし、曲調に合った激しいダンスが会場をくぎ付けにした。