前回、iPhoneの発表イベントの開催日は米国時間9月12日あたりが妥当ではないか、と予想した。これと同じ日付を「関係者の話」としてWall Street Journalが報じた。その記事では、開催場所は2年間使って来たサンフランシスコから、クパティーノに建設中のApple Park内にある1,000人収容のSteve Jobs Theaterになる可能性を指摘していた。

Steve Jobs Theater

Apple Parkは、Appleの2017年にリリースする最もサイズの大きな「デザイン」であり、10,000人以上の従業員が働くことができる、直径450mにも及ぶ円盤系の巨大な建造物が象徴的な場所だ。周囲にはカリフォルニア原産の植生が施され、円盤の中庭は果樹園になるという。

Apple Park名称決定の背景に、共同創業者のSteve Jobs氏が見てきたカリフォルニアの原風景をキャンパスに再現しながら、Appleが取り組んできた人々の生活の変革を継続していこう、という思いがある。また、オバマ政権下で気候変動への対処を推進する政策がとられる中、巨大な太陽光発電と蓄電施設を配備する新世代の持続可能な社屋の実現、というテーマもある。

そんな新しい場所で発表されるとみられる新製品は、iPhone誕生から10周年を記念する、新しい時代を象徴するスマートフォンとして登場すると期待される。

有機ELディスプレイを採用すると思われる新世代iPhoneは2015年末から噂が流れはじめ、2016年モデルであるiPhone 7シリーズへの買い換えを躊躇させるほどの期待が市場から集まっている。加えて、iPhone 7/7 Plusを踏襲するであろうモデルも、デザインの変更を伴う新機種になると予測されている。

新しい社屋や新型iPhoneに期待や注目が集まるのはもちろんだが、別の視点でイベントや新製品を見ていった方が良いとも考えている。それは、Appleが緩やかにコントロールしている、モバイルテクノロジーの発展の方向性についてだ。