【インタビュー】

元『CanCam』『AneCan』モデル・近藤しづか、自宅に体重計がない理由とは - 円形脱毛症と自律神経失調症の過去「痩せるために食べて楽しい?」

1 「食欲もわかず、死に向かっているような感じ」

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健康志向ブームの中で多くのレシピ本が出版されているが、モデル・近藤しづかの『キレイに-5kg! やせるワンプレートレシピ』(宝島社/880円+税)はタイトルにこそ「-5kg」とあるものの、「数字に縛られない」を明確に打ち出している。しかしそれは、類似本との差別化を図るという打算的なものではなく、つらい過去と挫折から自然と生まれたものだ。

大学在学時に『CanCam』の読者モデルにスカウトされ、その後2007年から2013年まで同誌、2013年から2016年まで姉妹誌『AneCan』で専属モデルを務めた。フードコーディネーターの資格を取得し"自炊モデル"として親しまれるまでには、小中高9年間のイタリア・ミラノ生活、そして母の後悔と反省が影響していた。

モデルの近藤しづか 撮影:荒金大介

――インスタには校了間際の苦労がつづられていましたね。

最後は朝方までの作業で大変でした(笑)。2カ月という短期間でこの1冊を仕上げたんですが、今までやってきたレシピを集めたというわけではなくて、文章やレシピはすべてゼロから。そういった意味ではすごくエネルギーも集中力も使いましたけど、みなさんのおかげで良いものができました。結婚してませんが、出産した気分です(笑)。

――これまでたくさんレシピを考案されてきたと思いますが、それらを生かした形ですか?

基本は新しいメニューばかり。あとはモデルプレスさんで連載させていただいたものから厳選したメニューもありますが、基本はゼロから作りました。

『キレイに-5kg! やせるワンプレートレシピ』

――製作期間2カ月と聞いてどう思われましたか?

夢でもありましたし、本当にうれしかったです。その後が大変でしたが、産んでしまえばやっぱり幸せです(笑)。最初はレシピを載せるのがメインだったんですが、体と心はつながっているので、ダイエットに対する考え方だとかメンタル的なところも入れたいと思ってマネージャーさんにすぐに電話して、最初のページにはそのあたりの自分の考えをまとめました。「モデルご飯7つのルール」はすごく読んでほしいページです。

――その中で衝撃を受けたんですけど、自宅に体重計がないんですか?

そうです。デビューして間もない頃は使っていましたが、徐々に意味がないなと思ってきて。何キロ増えたとか減ったとかで一喜一憂しても、プラスにならないことに気づいたんです。仕事もそうですが、数字に囚われすぎるとストレスになりますよね。

――マネージャーさんから体重管理について言われたりしないんですか?

「ちょっと太った?」ぐらいはありますが、言われるのは「髪型変じゃない?」とかですかね(笑)。でも、体重に関しては言われないです。

――体重計を使わなくなったきっかけは?

きっかけは……あまり覚えてないんですけど、例えばジムに行った時に体重計があったら、乗りたくないって思いません? ワクワクして乗るものじゃないから、乗らなくていいんだったら乗らない。そんな感じです。

それよりも鏡を見てボディーラインをチェックします。今日はちょっと食べすぎたなとか、デニムを履いて少し窮屈だなとか、自分の感覚の方を大切にするようにしています。体で大切なことって、「重い」ことなんです。みんな痩せていくと骨や筋肉が軽くなりますが、そこで痩せてもあまり意味がない。ガリガリになるだけ。骨と筋肉を大事にして、体脂肪を減らせばいい。そんな考えです。体の大切な部分は重い。いいカラダはギュッとつまっている体。このレシピはそういう体を作るための料理や食べ物を紹介しています。

――数字が指標になるのはつらいかもしれませんが、気軽に臨めそうですね。

そうですね。ストレスがいちばんよくないと思っているので。

――何よりも説得力があるのは、ご自身の失敗がベースになっていることです。この世界に入って周りのモデルと自分を比べて、ストイックになりすぎた。

そうですね。憧れの先輩がたくさんいて、体質もあると思うんですが、すごく痩せている方ばかりで。ガムのカロリーを気にしている方もいました。ロケバスにはお菓子の袋がたくさんあるんですけど、絶対にカロリーチェックしてました。先輩がチェックしているのを見ると、自分もそうしなきゃなと。自分もそうでしたが、モデルの世界では無理なダイエットをして自分を苦しめて痩せている人がいっぱいいると思います。

――本には円形脱毛症になったとも書かれていました。

ヘア撮影はそのプロセスを撮っていくんですが、いつバレルかヒヤヒヤです。ヘアメイクさんには「絶対に見えないようにして」とお願いしていました。

――ご自身ですぐに原因はわかったんですか?

自分が抱えているストレスはすぐに分かりました。偏った食生活を送っていると、体にはいろいろな不調が出てきます。冷え性、便秘、肌荒れ。精神的にもイライラしてしまったり、不安定になります。そういうふうに全部つながっているので、「食」はいちばん大切だと思います。

――自律神経失調症にもなったと。

いろいろな症状があると思うんですけど、私はお腹が空かなくなりました。人間は意識しなくてもお腹が空いて食べて排泄するという機能が自然と備わっていますが、食べないから体が機能しなくなって、ロボットの電源が切れてしまったような状態。そして便秘になるし、どんどん悪循環に。食欲もわかず、死に向かっているような感じです。そうやって痩せても病的な痩せ方になります。

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目次
(1) 「食欲もわかず、死に向かっているような感じ」
(2) 苦しい思いをするのが当たり前と思っていた

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