【レポート】

女性客が4割! 幅広いユーザーを獲得したバンダイナムコ「VR ZONE」の強み

1 リアリティを提供できるVR

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新宿・歌舞伎町といえば訪日外国人も多く訪れる繁華街。飲みの街として有名だが、新宿ミラノ座の跡地にエンターテインメント施設「VR ZONE SHINJUKU」が7月にオープンした。名称の通り、「VR(仮想現実)」のゲームが楽しめる施設で、ほかにもカフェやクライミング設備も用意されている。

VRに関心を寄せるユーザー層は20代の男性だけ……と思いきや、女性比率がおよそ4割近くまで達しており、40代、50代まで幅広く利用者が増えているという。同施設の運営に携わるバンダイナムコ エンターテインメント AM事業部 VR部 ゼネラルマネージャーの柳下 邦久氏と、同事業部 AMプロデュース1部 プロデュース4課 マネージャーの田宮 幸春氏に話を聞いた。

バンダイナムコ エンターテインメント AM事業部 VR部 ゼネラルマネージャー 柳下 邦久氏と、同事業部 AMプロデュース1部 プロデュース4課 マネージャー 田宮 幸春氏

"ゲーセン"のレベルを超える体験を

「ゲーム体験」はかつて、ゲームセンターにあったアーケードゲーム機がすべてだった。それが家庭用ゲーム機の普及、娯楽の多様化など時代の移り変わりによって、ゲームセンターの存在意義も変わりつつある。

バンダイナムコ エンターテインメントでVR企画「VR ZONE Project i Can」を牽引する"タミヤ室長"こと田宮氏は、「今までは大掛かりな仕掛けで、大きな筐体(アーケード機)を使って『外遊びのエンタメ』を提供していたが、家では遊べない遊びを生み出していくためには"リアリティ"の価値提供を変えていく必要がありました」と話す。

リアリティの密度の高さに加え、もうひとつ必要なのが「友達と一緒に遊べる楽しさ」。その双方を高いレベルで達成できる仕掛けがVRだと田宮氏は話す。

VR ZONE SHINJUKU

「VRは、リアリティの追求とみんなで楽しむ"娯楽"という2つの目標を高いパフォーマンスで達成できるありがたい存在として捉えています。より本物の体験を、映像だけで実現できる。ある意味で、ゲーム、遊びのレベルを超える『本気でゲームの世界にのめり込む』ことが可能なものなんです」(田宮氏)

もちろん、PlayStation VRをはじめ、家庭にもVRが入り込む下地はできつつある。ただしゲームの操作はタッチパネルやコントローラーでどこか味気ない。ゲームセンターに類するVR ZONEならではの体験を、スキーロデオであればスキー板とストック、マリオカートであればハンドルとアクセルといった具合で、提供している。これがリアリティの達成に大きく寄与するわけだ。

「コントローラーよりも、実際のモノを操作する方が、臨場感や没入感の差分になり、アーケードならではの価値を大きく飛躍させられます。昨年、お台場でパイロットを始めた時にお客さんの反応を見ていて、その差を実感できたことが最大の成果だったと考えています」(柳下氏)

バンダイナムコ エンターテインメントはゲームセンターが事業の一つの軸。しかし「ゲームセンターという名前に縛られている部分がある」と田宮氏は現状の課題を語る。

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インデックス

目次
(1) リアリティを提供できるVR
(2) 頭に機械を装着するVR、それでも大切な「みんなでワイワイ」
(3) VRコンテンツ制作、見えた課題は「客観から主観へのシフト」
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