【インタビュー】

三森すずこ、初の吹き替え映画は「いい意味でくだらない」ボリウッドの超人気作品 - "挑戦の年"に「自分の芝居」を模索

声優の三森すずこ 撮影:西田航(WATAROCK)

『ラブライブ!』などアニメ作品への出演のほか、声優ユニット「ミルキィホームズ」でも活躍する声優の三森すずこが、初の実写映画吹き替えに挑戦する。演じるのは、"ボリウッド映画"として良作を数多く世に送り出しているインドで特大ヒットを記録した映画『チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~』(CSファミリー劇場にて、8月18日25時25分~放送)のヒロイン・ミーナ。諏訪部順一演じる主人公・ラーフルとコミカルなやり取りを繰り広げる。

――現在放送中の特撮ドラマ『ウルトラマンジード』では人工知能・レム。そして今回は外国映画の吹き替えと、今年は三森さんにとって新しいチャレンジが多い年ですね。

外国映画の吹き替えもずっとやりたかったお仕事でした。今年はほかにもナレーションの仕事や、『ジード』。そして、映画『きみの声をとどけたい』(8月25日公開)ではお母さんを演じているんです。新しいチャレンジをどんどんできる年なのかなというのは感じていますね。

――三森さんのキャリアの中で、逆に実写映画の吹き替えが初ということがびっくりしたのですが、初めて吹き替えを担当された感想をお聞かせいただけますか?

吹き替えはずっとやりたかったんです。やっとチャンスが来た!という感じですね。でも実はインド映画を見たことがなかったんです。どんなものなんだろう……と思っていたんですけど、コメディでおもしろい! 役者さんの表情もオーバー気味(笑)というか、わかりやすかったので、ちょっとアニメに似ているなと感じました。収録も初めはすごくドキドキしていたんですけど、やり始めると意外と楽しくできました。

――インド映画というのが意外でもあったのですが、最初にお話がきた時の印象は?

インド!?って、びっくりしました。

――今日は衣装もインドをイメージしたドレスですね。いままでにインドの文化と触れる機会はありましたか?

なんでしょう、カレーが好き……くらいですかねえ(笑)。行ったこともないですし、インド映画も見たことがない。ただ、印象としてはインド映画では歌ったり踊ったりが多いから、私自身が元々やっていた、ルーツでもあるミュージカルに近いのかなということは思っていました。

――拝見して、エンターテインメント要素がてんこ盛りの作品だと感じました。ご自身で視聴された感想はいかがでしたか?

すごくおもしろかったです。急に歌が始まったりとか。ツッコミどころも満載。ベタなんだけど笑っちゃうんですよね。主人公がめちゃめちゃセリフ量多いんですけど、その中で自分に突っ込んだりするセリフがおもしろかったです。

――確かに、いままでは歌と踊りのイメージでしたが、笑いの要素もすごかったです。

そうですね。でもそれで誰も不幸にならない、最高にハッピーな作品だなあって。振り切ってますよね。

――今回は諏訪部(順一)さんと一緒に収録だったんですか?

別だったんです。諏訪部さんが先に収録されていて、私はあとからでした。

――女優のディーピカー・パードゥコーンさんの歌のシーンとの組み合わせにもなり、そこも難しいポイントかと思います。今回の声作りはどこから組み立てていったのでしょうか。

実際のミーナのセリフの音を聞いてそのまま合わせてみました。自分が視聴者だとしたら、あまりにもそのイメージが違ったりとか、歌になったら雰囲気が違って違和感をもったら嫌だなと思ったので。

――吹き替えならではの、驚いたところ、苦戦したところはありましたか?

アニメだと「わあ!」とか「あぁ……」とかリアクションがわかりやすいんですけど、吹き替えは生身の人間なので、ニュアンスが表情に細かく出るんですね。そこはメモをとって注意していました。アニメの時はそこまで細かくやらないんですけど、初めてだったのもあるかもしれません。「舌打ちをする」「舌打ち二回」とかですね(笑)。

――では勉強になることも多いですね。

口のパクパクに合わせるのが難しかったです。ラーフルとミーナの言い合いのシーンが多くて、2人が被ってしゃべるといつセリフを言ったのかわからなくなるんです。そこはもう10回くらい見て、分析していました。同時にセリフのテンポも見て、理解するようにしていました。

――あらためて、自分の声がのった作品を見た印象は?

アニメっぽすぎるかなと思ったシーンもあったんですけど、監督がそれでOKと言ってくれたところだから自信を持とうと思いました。インド映画だったからこそ、よかったのかもしれないですね。

――『チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~』を友達に薦めるなら?

とにかくいい意味でくだらないからって(笑)。くだらないんだけど、最後ちょっと感動するよって薦めます。あとは、悪人もみんなちょっと可愛げがあるんですよ。ニクめないキャラクターばっかりで、そういうところも注目ポイントですね!

――今後挑戦していきたいものは?

吹き替えはもちろんそうですが、アニメの声優だけじゃなくて、やっとこうやってちょっとずつ声の仕事の幅がひろがってきているので、それをもっと数をこなして極めていけたらなと思っています。

――「幅を広げる」にあたって、日頃から取り組んでいることはありますか?

ドラマを見たり、映画を見たり、アニメ見たりしています。ほかの人のお芝居が気になってしまうんです。でも、声優の場合はほかの声優さんのを聞きすぎると寄っていってしまうところがあるので、海外の映画だったり邦画やドラマのお芝居を見て、演技の違いを楽しんでいます。「人それぞれだな~」って。

――「究極の演技」といいますか、演技の上で三森さんの目指すところは?

目指すところ……これ!というものは作っていません。その人のマネになったら嫌だし、やはり自分はオリジナルでいたいなって。まだまだ自分の声の響きとか、特徴とか、良さを自分でも把握しきれていないと思うんです。それは、アニメでも吹き替えでも。だから、「自分はこういう芝居をします!」といえるものを堂々とできるようになったらいいなと思っています。

映画『チェンナイ・エクスプレス~愛と勇気のヒーロー参上(日本語吹替版)』
(2013年製作・日本語吹替版は2017年制作)
8月18日25時25分~CSファミリー劇場にて放送
【出演】:シャー・ルク・カーン、ディーピカー・パードゥコーン、サティヤーラージ、ニキティン・ディール、プリヤーマニー ほか
【声の出演】:諏訪部順一、三森すずこ ほか

(C)Red Chillies Entertainments Pvt. Ltd

関連キーワード

人気記事

一覧

イチオシ記事

新着記事