【インタビュー】

「ポケモンGX」CMの女子高生、どんな女の子? 運命が変わった高2夏休みの原宿

SNSやブログによって「個人のメディア化」が加速している昨今、CMを見て気になる出演者がいれば、ネット検索で解決できる時代になった。所属事務所の告知や出演者本人がSNSで発信した内容など、ネット上の情報をもとにその人物の名前と経歴をまとめた記事を数多く見掛ける。連載「CMで気になるアノ人」はCMで一際目を引く人物にスポットを当て、ネット上の情報だけではなく本人コメントなどの「その先」を取材する。

第2回は、ポケモンカードゲームの「唇」編に出演する白石聖(18=しらいし・せい)。公園でポケモンカードゲームのパックを開封する男子中学生を見つけて「あー!」と自転車を放り投げ、「すごいね……GX」の一言で男子を唇に釘付けにする女子高生を演じている。

ポケモンカードゲームの「唇」編

相本久美子、櫻井淳子といったベテラン女優が数多く名を連ねる事務所・芸映に所属。声優になることに憧れをいだきながら、高校2年生の時に何気なく訪れた東京・原宿で運命が変わる。ポケモンのCMほか、『孤独のグルメ Season6』(テレビ東京系)の第4話で焼肉屋の看板娘を演じ「あのかわいい子は誰?」とネット上でも話題になった。

白石聖のコメント

女優の白石聖

ポケモンのCMに出演させていただいて、母は周りから「あれって娘さんだよね?」と聞かれたみたいで、意外に見られてるんだなと。私自身は地上波で流れているのを見てないのであまり実感が湧いてなくて、本当に放送されてるのかなと思っていました(笑)。周りにも言ってなかったんです。

最初は「女子高生」設定ではなくて、「大学生のきれいなお姉さん風」設定でした。あそこまで明るく元気な感じではなかったんですよ。オーディションでは「ギャルっぽくやってみて」と言われて、ほかにもいろいろなパターンをやりました。早い時間帯のオーディションで、私より前の人の声が聞こえたので、なんとなくイメージをつかむことができて。「すごいねGX」さえ言えば何でも好きなことを言っていいという指示で、とにかくテンションを上げました。

出演が決まった時に女子高生設定になっていました。実は、自転車に乗るのは10年ぶりぐらいでした。私の地元は平地があまりなくて、周りでは友だち含め自転車に乗っている人が本当に少なくて(笑)。小学生以来乗ってみて、最初はちょっと不安でしたが何とか大丈夫でした。公園をぐるぐる回っているうちに思い出した感じです。ツイッターでも「姿勢が良すぎる」と言われて、たしかにそうだなと(笑)。エキストラで小さな子がいたので、万が一ケガでもさせたら大変なので、そこは気をつけていました。

現場でもいろんなパターンを撮りました。セリフのバリエーション資料をいただいて、オーディションの時にやったことと同じだったので、そこまで困ることもありませんでした。それよりも、自転車で急に止まって、走っていく位置であるとか、そちらの方を気をつけました。CMはそこまで経験はありませんが、15秒の世界でも「思い切ってやっちゃえ!」みたいな勢いを心掛けています。

「唇」編なので、唇にアップになるシーンがありますが、メイクなどでこだわったところは特になくて。風が強くて、リップを塗っていても砂がついちゃったりとか、そういう点ではメイクさんが大変そうでした。「GX」という言い方は、今流れているものとか、言った後に男の子とお互い「GX」と言い合うものもありました(笑)。ギャグっぽくなるのもありましたし、「ウィスパーボイス」バージョンも。監督がいろいろ提案してくださいました。

デビューのきっかけは、高校2年生の夏休みに原宿の竹下通りでスカウトされたことです。偶然が重なって。普段、一人で外出することはあまりなくて、本当にインドアなんです。ちょうど進路のことも悩んでいる時期でした。もともと声優に興味があったんですが、外来の専門学校の先生にかなり現実的なことを言われて。私が本当にやりたいことなのか分からなくなって、すごく悩んでいました。

本当にたまたま、ふと原宿に行ってみようと一人で出かけたんです。なぜ、原宿に行ったのか、今振り返っても分かりません。最初は表参道に行って、そこで原宿にたどりつきました。古着屋さんぐらいはのぞこうかなと思っていたぐらい。スカウトは小さい頃に1度声を掛けていただいたことはあったんですが。

背後から「ちょっと」と声を掛けられてすごくびっくりして、「わっ!」と大きな声を出しちゃいました(笑)。スカウトマンさんは数人で動いていることが多いみたいで。名刺をいただいて、最初は詐欺じゃないかと(笑)。家に帰ってお母さんに話したら全く信用してなかったんですが、お母さんが事務所の方とやり取りをして、何社かお会いして今の事務所に入らせていただきました。名刺の裏に声優さんの名前が書いてあったんですよ。飯田里穂さん。そこにも縁を感じました。

将来に迷いはありました。部活にも全然打ち込んでなくて。そういう意味でも何かをはじめたかった、きっかけを待っていたんだと思います。だから、スカウトマンさんの言葉を信じました。たくさんの女優さんをスカウトしてきた方で、「僕の言葉を信じてください」と。予言みたいにこの時期にこうなるとおっしゃってて、しかもそれが占い師みたいに「当たるんですよ」と。

こうしてお仕事をはじめて最初はすごくガチガチでした。緊張はそんなにしないタイプなんですけど。カメラを向けられると普段と違う自分になれる気がします。でも、完成した映像を見ると自分のダメな部分が目立っていて、いろいろな経験を積みたいと思うようになりました。

初めてのお仕事は映画『きょうのキラ君』です。クラスメイト役で、名前もないエキストラに近いポジションだったのですが、目の前で俳優さんが演技している姿、飯豊まりえさんが出ていたこともあって、「同い歳でこんなにがんばっている人がいるんだ」と刺激になりました。

今はすごく楽しいです。見た人の感想を聞くことがあまりなくて、自分がメインになる作品があまり世に出ていないので、一言でも監督に褒められるとすごくうれしいです。

マネージャーより

名刺の裏が役に立って良かったです(笑)。社長を含め、彼女と初めて面談をした時の記憶が鮮烈でした。だいだいの子は緊張していて、お母さんとか同伴の方が話すパターンが多いんですが、「こんなに落ち着いてしゃべる子がいるんだ」と驚いたのが第一印象でした。

緊張ばかりしていたら、パフォーマンスは発揮できません。オーディションの時にきちんと落ち着いて話すのはとても大事なことで、その点では大きな強みなのかもしれません。考えもすごくしっかりしています。今後、いろいろな仕事をしていく中で今まで知らなかった自分に気づいたり、いろいろな人と出会っていく中で成長し、自信に繋がっていくと思います。

今回のCMは、マネージャーとしても「こんなにテンションが上がるんだ!」と驚かされる部分もありました(笑)。僕らも一緒に仕事をしていく中で、どんどん彼女のことを知っていかないといけませんね。「知る」という努力は怠らないように、これからも密にやっていければと思います。お互いにしっかりと意識を持って物事に取り組んで、彼女の才能を引き出して行きたいです。


■プロフィール
白石聖(しらいし・せい)
1998年8月10日生まれ。神奈川県出身。A型。身長158センチ。趣味は音楽鑑賞、買い物。特技は書道、ドラム。これまで『孤独のグルメ Season6』(17年・テレビ東京系)、『仰げば尊し』(16年・TBS系)、映画『きょうのキラ君』(17年)、映画『ハルチカ』(17年)などに出演。
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