【レポート】

レトロいっぱいな蒲田を大行進! 銭湯で汗を流して観覧車のある屋上で一杯

1 ゴジラ湯はこうした生まれた--寄り道どころ満載な商店街を越えて

シラサキカズマ
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こんにちは、イラストレーターのシラサキです。街歩き&グルメレポートの第2回。前回の四谷に続いて、マイナビニュース担当Mさんと「知らない街を歩いて、知らない店をのぞいてみよう!」をテーマに歩いてみたいと思います。さて今回はどちらにまいりましょうか?

担当Mさん: 「宇田川町とかキャットストリートはどうでしょう?」


シラサキ: 「どちらも川だから、また歴史探訪になりそうですね」


川の歴史はどうしても解説が長くなりそうだ。どうしよう。

「ぼんやり歩いて、偶然街の歴史を発見できたらいいのだけど……」


「そうですか。では他に候補はありますか?」


「あの……乗ってみたい観覧車がありまして」


「観覧車ですか?」


「商店街を歩いて、銭湯に入って、観覧車乗って、屋上で1杯飲みたいです」


「観覧車で屋上ですか?」


「観覧車、観覧車、観覧車~~~~!」


というわけで、第2回は「蒲田」!

可憐な映画館で思いがけない発見を

平日の15時、JR蒲田駅西口で待ち合わせです。気温34度の真夏日。青空に白い雲がプカプカ浮かんでいて、映画『トイ・ストーリー』の壁紙みたい。ロータリーを渡り、太陽マークが目印の「サンライズ蒲田」に入っていきます。サンライズ蒲田は、蒲田西口商店街のひとつ。戦後の闇市から発展し区画整理を経て、サンロード通りのアーケードは昭和40(1965)年に、サンライズアーケードは昭和52(1977)年に完成したそう(出典: 蒲田西口商店街)。

300m続くアーケード街は、趣向を凝らした壁にモダンな窓枠とレトロな店舗が続きます。古い建物が本当にきれいに残っていて、"長く大切に使っている商店街"という印象です。隣にサンロード通り、そのまた隣が「バーボンロード」と通りが並走していて、これは楽しい。

ふと目の先に映画館「蒲田宝塚/テアトル蒲田」が。せっかくなのでエレベーターで受付まで上がってみることにしました。4階に到着。カラフルなタイルが美しい素敵な受付。あぁ、こんな映画館が残っているなんて……。小さく感動して一階に下りたところで、また発見。

シラサキ「わぁ、階段が広い~!」
担当Mさん「確かに広いですね。どうかしたんですか?」
シラサキ「いえ、この映画館、アーケードができる前から大盛況だったんだろうなって」

ようやく商店街を抜け、ここから「大田黒湯温泉 第二日の出湯」を目指します。

シン・ゴジラがいた銭湯の心意気

大田区は43件もの銭湯がある23区最大の銭湯スポット。「大田黒湯温泉 第二日の出湯」は、天然黒湯温泉と庭に面した露天風呂が人気の銭湯で、映画「シン・ゴジラ」(※1)のコラボ企画「ゴジラ湯」としても注目を集めた銭湯です。企画は2016年11月にすでに終了しているので、あえて通常の銭湯に入ろうという趣向です。ここから銭湯まで炎天下800mを歩きます。お風呂が楽しみ。テクテク歩いていると、街がきれいな碁盤状になっているのに気がつきます。平坦で歩きやすいのも街の特徴。

「蒲田」は北になだらかな丘(御岳山、石川台)を背負う多摩川河口の堆積層にあたり、1500年前の遺構があるほど、古くから人が住み着いた地域。南北朝時代から江戸蒲田氏が領地としたそうです。広重の「蒲田梅屋敷」、大正昭和時代の「松竹蒲田撮影所」、「シン・ゴジラ」第二形態、通称「蒲田くん」と奥が深い。アイヌ語の「カマタ=沼の中の島」説そのままに、調べ始めると沼にはまっていく感じです。あ、ようやく着きました。

「大田黒湯温泉 第二日の出湯」に到着。さ、汗を洗い流すぞ

番台にて入浴料460円と100円セット(タオル、石鹸、リンスインシャンプー)をお支払い。脱衣所からは坪庭が望め、池には鯉が泳いでいます。現在のペンキ絵は富士山で、コラボ企画でゴジラを描いた"日本唯一の女性ペンキ絵師"田中みずきさんが再び富士山を描いたもの。時刻は16時、湯気抜き窓から陽光が差し込み、キラキラと富士山を照らしています。黒湯も柔らかく、最高にぜいたくな時間でした。コーヒー牛乳を飲んでから、代表の田村純一さんにお話をうかがいました。

担当Mさん「ゴジラ湯のタイアップをされた理由とかはあったのでしょうか?」
田村さん「『ゴジラを描かしてくれないか』って役所から連絡があったんです。前もいろいろやっていたものですから、あそこなら受けてくれるよっていう感じだったと思います」

田村さんはこれまでも立山連峰、H.I.S.、Audiなど、多くのコラボ企画を行っているそうです。

シラサキ「でも銭湯なので、ペンキ絵は写真撮影できないから、純粋に見て帰るという……」
田村さん「はい、撮られたらまずいからっつんで、企画側でロビーに色々作ってくれたんですよ。写真ならここで撮ってくれって。だからこの辺もゴジラだらけになっちゃて」
シラサキ「ははは、今はモスラの世界ですけどねぇ」

現在、ロビーの壁は南国の浜辺風です。

シラサキ「こちらは何年くらい前から営業されているのでしょうか?」
田村さん「昭和30年からですから62年になります。私で三代目になります。三代目で潰します! そういうもんですよ」

ここで田村さん満面の笑顔。

田村さん「昔ながらのやり方をしていると、気を使いながらで、煙出しますから風向きを見てね。『今日は大丈夫だ、うるさい方には飛んでいかねぇ』とかね。そうなってくると、もう何やってるか分かんなくなってきちゃう」
担当Mさん「でも、銭湯を楽しみにしている方々のためにも、できたら長く……」
田村さん「業界の人ともよく言うんだけれど、『お年寄りは一人暮らしだと一日中しゃべんないんだよ』と。それが風呂屋に来て顔見知りだっつんでくだらない雑談して、それってすごく大事で」

笑顔でていねいに話をしてくださる田村さんは、湯を沸かすほどの熱い方でした。また何か上陸しそうです。楽しみにしていた露天風呂ですが、この日は女湯で入れず残念。また来ます。

●information
大田黒湯温泉 第二日の出湯
住所:東京都大田区西蒲田6-5-17
アクセス: JR・東急池上線・多摩川線「蒲田駅」から徒歩12分

今日の最終目的地は東急プラザ蒲田「屋上かまたえん」。来た道を蒲田駅方向に戻っていきます。通りの少し外れに文房具店を発見。ちょっと寄ってみることにしました。



※1)シン・ゴジラ
2016年公開の日本映画。総監督・脚本、庵野秀明。巨大不明生物が蒲田に上陸したので、通称「蒲田くん」として大人気に。「オールレンジ攻撃」あたりから号泣

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目次
(1) ゴジラ湯はこうした生まれた--寄り道どころ満載な商店街を越えて
(2) 文房具愛が止まらない! 三世代で楽しめる3分半の後にはタコスが待っている
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