【レポート】

6歳までに身に付けておきたい! テレビ&情報機器との付き合い方

赤ちゃんの頃とは違って、幼児期(3~6歳)になると、子どもは自分の意思でテレビや情報機器を扱って、好きな番組や動画を選ぶようになってくる。「親の言うことを聞かずに、夢中で見続けてしまうので困る」、「言葉遣いに影響がないか心配」など、親たちの悩みや不安もさまざまだ。そこで、子どもにテレビなどを見せるときの注意点について、メディアと人との関わりを研究しているお茶の水女子大学文教育学部人間社会科学科の坂元章教授に聞いてみた。

6歳までに身に付けておきたい! テレビ&情報機器との付き合い方(写真はイメージ)

利用時間は1日1時間まで

幼児期(3~6歳)は、脳と体が最も発達する大切な時期。テレビなどの欠点は、手や足を動かす運動性がないことが、まず挙げられる。脳と体は密接な関係にあり、身体を動かすことで、五感や脳が鍛えられる。つまり室内遊びだけでなく、外遊びなどで体を動かすことが重要なのだそうだ。

坂元先生は、「できればテレビや情報機器の利用は1日1時間以下。または全体の遊び時間の中で半分を決して超えないこと。外遊びとのバランスをとりましょう」とアドバイスしてくれた。

保護者が一緒に見て内容をチェック

さらに、番組などの選び方や見せ方にも気をつけたいもの。これまでの研究で、テレビやゲームでの暴力シーンが、子どもの攻撃性に影響を与えることがわかってきた。3歳ごろから、テレビに登場するキャラクターと自分を同一視したり、真似したりすることが盛んになるという。

「この時期の子どもは良いことと悪いことの判断や、現実と空想の区別がまだ発展途上です。危険な行動をそのまま真似してしまうこともあります」と坂元先生。保護者が子どもと一緒にテレビを見て、話し合うことで、正しいことや現実を理解させることが必要なのだそうだ。

例えば、暴力的なシーンや乱暴な言葉遣いに対しては、「これは人を嫌な気持ちにさせるね」、「きっと相手の家族が悲しむね」などと声掛けしよう。また大人向けのドラマなどは、子どもが怖いシーンを思い出して必要以上のショックを受けることもあるとのこと。録画しておき、子どもが寝た後などに見るように心がけるといいかもしれない。

テレビやパソコンはリビング以外には置かない

また、テレビの視聴時間が守れるように、親の目の届かない場所や部屋にテレビを置かないようにすることも大切だ。番組内容を親が把握するためにも、リビング以外には、テレビを置かない方がいいという。

これは、パソコン画面などで見るインターネット動画も同様。番組の終わりで区切りができるテレビに比べて、おのずと視聴時間が長くなるため、さらなる注意が必要と言えるだろう。視力低下を防ぐために、部屋を明るくするのも忘れないようにしてほしい。

利用する時間帯にも気を配りたい。幼児期の健康な心身の発達のためには、夜に10時間の睡眠が必要だそうだが、テレビやタブレットの画面から発している光は脳に強い刺激を与えるため、なかなか寝つけず、夜ふかしや寝不足の原因になると言われている。子どもがベッドや布団に入る1時間前には、利用を終わらせよう。

子どもに約束を守らせる以前に、親が良い手本になる

小学生ともなれば、テレビに限らず、スマホやタブレットなどの操作はお手のもの。「食事中にスマホを使う」、「目の前の相手の話を聞かずに、テレビやSNSに夢中になっている」など、やめさせたい行動は小さいうちからしつけておかないと、なかなか直るものではない。

「子どもにルールをどう守らせるかという以前に重要なのが、保護者が良いお手本であること」と坂元先生。子どもは親の行動をよく見ている。その時になって困らないように、今の自分たちの行動も点検してみる必要があるかもしれない。

「⼦どもたちのインターネット利⽤について考える研究会」より引用

坂元章教授 プロフィール

お茶の水大学基幹研究院人間科学系教授。専門は社会心理学、情報教育。NPO法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)理事、「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」座長を務める。著書に『テレビゲームと子どもの心』(メタモル出版)、『メディアとパーソナリティ』(ナカニシヤ出版)などがある。
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