知らない番号からの電話なのに「もしかして:○○」と表示される、イヤホンジャックにプラグを差し込むやいなやロック画面左下にミュージックのアイコンが現れるといった動作は、iOS 9から導入された「Proactive Assistant」によるものだ。ひらたくいえば「ユーザの動作を先読みする機能」で、これまでのiPhoneの使用パターンなどを分析、最適な使いかたをアシストしてくれる。

このProactive Assistant、気が利いていると感心することも多い反面、少々"お節介"と感じることもある。しかし、基本的には機能をオン/オフできないため、iOSに任せておくしかない。

その例外が、「連絡先」と「カレンダー」。この2つのアプリにかぎり、メールの文面など状況を判断して候補を表示する機能を無効化できる。Proactive Assistantの存在そのものが気に入らない場合はともかく、連絡先をもとに相手の名前を推定されるのがジャマに感じる場合は、無効化したほうがいいだろう。

手順はかんたん、『設定』アプリから「連絡先」と「カレンダー」それぞれの画面を開き、「Appで検出した連絡先」または「Appで検出したイベント」スイッチをオフ(緑→白)にすればいい。

冒頭に挙げた知らない番号から着信で表示される「もしかして」は、連絡先アプリのデータを参照している。スイッチをオフにすると表示されなくなるので、このしくみに気味悪さを感じる場合には積極的に利用しよう。ロック画面左下にミュージックアプリのアイコンを表示するなど、他の「ユーザの動作を先読みする機能」は制御できないが、お節介さ加減を少しは緩和できるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 iOS 9で導入された「Proactive Assistant」は、連絡先とカレンダーに関連する働きにかぎり無効化できる

2 『設定』→「連絡先」の順に画面を開くと、連絡先や電話をかけた人物に関するProactive Assistantの働きを無効化できる

3 『設定』→「カレンダー」の順に画面を開くと、イベント作成に関するProactive Assistantの働きを無効化できる