過保護に守られて生きてきた女子大生の成長を描く日本テレビ系ドラマ『過保護のカホコ』(毎週水曜22:00~)が好評だ。先週7月26日に放送された第3話は、視聴率で自己最高の12.0%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録し、テレビウォッチャー(データニュース社)調べの満足度は5点満点で3.92と、こちらも自己最高となった。

21歳にして生活のすべてが親任せというカホコ(高畑充希)のセリフやしぐさに「かわいすぎる!」、カホコが恋する麦野(竹内涼真)に「イケメン!」といった声が、毎回放送前後にSNS上で盛り上がる今作。そんな役を演じる2人に、自身のキャラクターや作品に対する思いなどを聞いた――。

高畑充希(左)と竹内涼真 撮影:蔦野裕

――今回の役を演じられての感想はいかがですか?

高畑:キャラクターもぶっ飛んでますし、自由な現場なのですごく楽しいです。カホコは少しずつ成長していくんですが、イメージとしては、第1話で赤ちゃんから幼稚園児、第3話は中学生の反抗期、、というような感じで。撮影はバラバラにしているので、自分のことを「カホコ」って呼んでいるのを、どのタイミングで「私」に変えるのかとか、そういうちょっとずつの変化を重ねて、最後に大人になるにはどうしたらいいんだろうということを相談しながら、悩みながらやっています。でも、それもとても楽しいです。

竹内:リハーサルでいろいろやってみて、結果本番でやったのが一番面白くなってるので、僕も楽しいです。脚本の遊川和彦さんが熱いから、できた本以上に面白くしないとって思ってるので、カホコのキャラを引き立てるために、一生懸命カホコのセリフを集中して落とさないように拾ってる感じですね。今、充希さんがおっしゃったように、台本の中でカホコが少しずつ大人になっていくので、最後は麦野と逆転するくらいになるんじゃないかと思ってます。あんなにツッコミ入れなくても良くなりますね(笑)

――あらためて、遊川さんの印象はいかがでしたか?

高畑:前情報では厳しい人という感じだったんですが、会ってみたら全然優しい人だし、おしゃべり好きだし、私は印象がガラッと変わりました。

竹内:実は麦野は遊川さんに似てるんですよ。最近、1回台本読んだときに「遊川さんならどうするかな…」って考えるんです(笑)

高畑:でも、甘いセリフとか来たときに、遊川さんで想像したら笑っちゃう(笑)

――放送後の反響はいかがですか?

高畑:いろんな人から連絡があったり、インスタをやってるんでファンの方からコメントをもらったりとか、結構いいザワザワが起こってるなっていう印象ですね。最初に台本をもらったときに、お客さんに媚びてなくて素敵な本だなと思ったんです。新しいこと、やりたいことをやろうとしている印象があって、「これがいいんですよね?」って感じじゃなくて、「これやりたいんで、ついてこれる人はついて来てください!」という感じ。だから、ちょっとずつクセになる人が増えていってくれたらいいなと願っています。

竹内:僕はプロデューサーさんたちと一緒に企画して(Twitterの)トレンドワード取りに行ってますからね(笑)。自分ですぐネットの反響を調べるんで、「面白かった」というコメントがいつも以上に多くて、うれしかったですね。それを見て自分も乗っていけます。「自信作です」って言っても、やっぱり見てもらわないと意味ないので、僕は地道にネットで宣伝頑張ろうって思ってます(笑)

高畑:トレンド、頑張って取りに行ってね(笑)

『過保護のカホコ』(毎週水曜22:00~)
過保護に守られて生きてきた女子大生・カホコ(高畑充希)が、自分とは正反対の環境で育った麦野初(竹内涼真)と出会って成長していくホームドラマ。きょう2日に放送される第4話では、カホコが麦野に、過保護でガキっぽいところがタイプではないとあっさりフラれてしまう。
(C)NTV

――高畑さんから見て、竹内さんの演じる麦野という役はどんな印象ですか?

高畑:めっちゃずるい役だと思います(笑)。台本読んで「全部持ってくじゃん!」って思いましたもん。炎天下の中でみんなロケ頑張ってるのに、たまに屋内のアトリエのシーンに出てきて、カッコいいこと言って(笑)。なんかちょうど良いバランスの彼氏感ですよね。人間っぽいダメさもあるし、でもいざという時に「よしよし」してくれるお兄ちゃん感もあって。「遊川さん、女子の夢を分かってるなぁ」って思いました。もっと麦野くんファンの女子が増えてほしいですね。

竹内:根本的には優しい役なんですけど、カッコつけると遊川さんから「カッコつけないで!」と言われるんで(笑)、いかにカッコつけないかを意識して演じてます。だから、「カッコいい」という声が出るのは、意外でした。

――逆に、竹内さんから見て、高畑さん演じるカホコの印象はいかがですか?

竹内:ずるい(笑)。目がすごくまっすぐなんですよ。だから放っておけないし、みんなかわいがっちゃうんですよね。そこはカホコの生まれ持ったものと、充希さんの顔と目だから。充希さんじゃないと演じるのは無理ですよね。

高畑:カホコが実際にいたら、私、もうたぶん「人生なめんなよ!」ってボコボコにしてると思います(笑)。ドラマだから最低限かわいらしくないといけないので、最初に台本を読んだ時は、完全に"キャラクター"にしちゃうのかなと思ってたんです。でも、それでリハをやってみたら、ただのあざとい人になっちゃって。なので、ずっと一生懸命にカホコで居られるよう頑張っています。

竹内:それは疲れそうですね。

高畑:疲れる(笑)。私、夏が苦手なんですよ。暑い中でかつ一生懸命で前のめりな役を演じるのは、自分の普段から考えると、1年分くらいのエネルギーを使ってると思います(笑)。でも、まっすぐでいるというのは、疲れるけど、楽しいですね。