BLINCAMを身に着けた状態だと、カメラのモニターのようにプレビュー画面を映せるものがない。とにかく被写体の方向にカメラ=顔を向けて、ウィンクしながら写真を撮りまくってみた。

ウィンクによる操作が認識されると「パシャ」という電子音が聞こえる。カフェやレストランで料理を撮影する時などもシャッター音で周囲に迷惑をかけないよう注意したい。言うまでもないが、隠し撮りに使うのは御法度だ。

被写体は手前から奥までピントがだいたい合うように設定されているので、フォーカス合わせなどを気にせず撮れる。レンズの画角もとりわけワイドではないので、確実に被写体をフレームに収めるなら、一歩引き気味で撮影するのがコツと言えるかもしれない。そして、写真のアスペクト比は1:1 (正方形)になる。動きブレ補正やフラッシュも付いていないので、少し暗い場所での撮影にはあまり向かず、明るい日中や室内での撮影の方が得意であるようだ。

撮れる写真は正方形。色はややあっさりめ

雨の日に近所の公園で水浴びをするハトに出会ったので、視線=カメラを向けてウィンクでパチリ。いい感じで羽をバタつかせている瞬間を撮れたものの、いかんせん被写体が小さい。もう一歩前へ! と近づいてみたところ、残念ながら飛び去ってしまった。無警戒な動物の表情を撮るためには、被写体の距離感とシャッターのタイミングを図るテクニックを身に着ける必要がありそうだ。ペットを飼っている人は、普通のカメラと同じく、なるべくペットに近づいたほうがいい写真が撮れると思う。

水浴びするハトを撮影。ズーム機能がないので近づいて撮ろうとしたが、逃げてしまった

さらに、夜にドライブしながら助手席に乗ってBLINCAMを試してみた。やはり暗いところだと被写体がぶれてしまうのでシビアな撮影には向かないが、光が流れるような疾走感のある写真が撮れたので、これはこれで楽しかった。自転車に乗って風景を流し撮りしても面白い写真が撮れた。また料理しながらレシピ用の写真を撮る時などにも、汚れた手でカメラに触れなくてもよいのが便利だ。

暗いところは得意ではないが、BLINCAMならではの写真も撮れそう

料理しながらでも簡単に撮影できる。レシピ用の写真撮影に最適