Apple Watchをきっかけにした我々の生活全般をサポートする機能は、Appleが非常に力を入れて取り組んでいる領域だ。さらに踏み込んだ対応としては、診療の情報を扱うことができるアプリを開発するCareKit、医学研究アプリを開発できるResearchKitにも対応している。

運動、食事、マインドフルネス、睡眠という4つの領域をジワジワと充実させていく過程で、Appleのプラットホームは、この分野に少しでも興味がある人にとっては、最強のエコシステムを構築し終えたといってもよい。それでも食事や睡眠については、まだまだ発展の余地があり、今後も取り組みを続けていくことになるだろう。

また、重要なことは、こうした非常にパーソナルなデータを扱うツールとして、Appleのプラットホームが信頼を勝ち取っていくことだろう。

松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura