【レポート】

ベランダでもOK! 初のガーデニング・観葉植物ならこれだけは知っておこう

ガーデニングと言うと、広い庭で柵や石畳なども装飾しながら……ということをイメージするかもしれないが、賃貸マンションのベランダでちょっと植物を育てる、というのも立派なガーデニングだ。とは言え、初めて取り組むのであれば、ルールとして知っておきたいことがある。そこで今回、ドイト花ノ木与野店のガーデン担当である柳下和之さんに、初めてのガーデニングや植物を育てる際の注意点をうかがった。

ベランダでガーデニング、ということもできなくない(イメージ)

植物にとっていい環境を想像する

植物を育てる上でまず理解しておきたいこととして、柳下さんは「植物も基本、生き物であることを忘れないでほしい」と話す。

「植物は動物のように、喜怒哀楽の感情を読み取ることができません。植物が枯れてしまった場合、動物に置き換えると理由は分かるものだと思います。例えば、夏場の閉め切った部屋の窓際に動物を置いて留守にすると、最悪な場合、死んでしまうこともありますよね。『植物に対してそれと同じことをしていないかな』と想像できれば、失敗はかなり少なくなります」(柳下さん)。

植物の置き場所は何も固定しなくていい。その季節によって快適な場所を選んであげよう(イメージ)

植物の管理で特に注意が必要なのは夏場と冬場。室内で育てる場合、夏場であれば、熱気がこもらないように風通りをよくするほか、乾燥に気をつけながら直射日光の加減も配慮しなければいけない。一方、冬場だと断熱材のない窓際だと、寒さがストレートに伝わってしまう。「部屋を留守にしている時、どのくらい温度が変わるのか分からない」という人は、使用時間内での最高温度と最低温度を記録して表示できる「最高最低温度計」を使ってみるのも手だろう。

植物が過ごす温度を把握するために、「最高最低温度計」(左端)を使うのも手

植物も呼吸をしているため、空気が流れていた方がいいものの、強すぎる風は乾燥をもたらし、葉に傷をつけてしまう。また、水が切れて葉がしおれてしまっても、すぐに水をあげれば葉がまた元気になることもあるが、葉がしおれた時に葉に細かいしわができ、目には見えない傷が残る。植物の病気はほとんどがカビであり、カビの胞子は葉にできた細かい傷から侵入する。植物をうまく育てるためには、なるべく傷をつけないように注意が必要だ。

日常的な水やりのタイミングは、葉がしおれてからでは遅い。植物の葉に張りがなくなり、少し肩を落としたように見えたら、早急に水やりをしよう。また、強い風で葉を傷めないようにするという意味で、風当たりの強い場所では、スダレやヨシズ、ネット等で風を弱める環境を整えたい。

ベランダのタイプで適した植物も変わる

ベランダなどの屋外で育てる場合は、室内ほど神経質にならなくても大丈夫だと柳下さんは言う。一日の間の温度変化は、留守にして空調を動かさない室内より、屋外の日陰の方が変化がゆるやかで、植物へのダメージは少ない。ただし、周辺住人に対する配慮は必要となる。

まずは、避難通路の確保。避難通路と書かれていたボードの横には植物を置かず、緊急時に備えて空間を確保する必要がある。また、落ちた葉や花弁などが排水口につまらないよう、鉢底ネットを張るなどという対策もしておきたい。

鉢底ネットを適切なサイズに切り取って排水口に貼ることで、排水口が詰まるのを防ぐ

そのほか、水遣りをする時に下の階の人にかからないようにする、強風で鉢が落ちないように結束バンドなどで固定する、殺虫剤をまく時はビニール袋などで覆って飛散しないように注意するなどだが、これらはごく当たり前の心構えと言えるだろう。殺虫剤に関しては、化学物質ではなく、でんぷんを主成分にした自然由来のものを選ぶという配慮もできる。

プランターハンガーを使う時は、結束バンドなどを使って補強しよう

ベランダで植物を育てる上での注意として、植物が乾燥しないよう、エアコンなどの室外機の前は避けたい。もし置くなら、高温と乾燥に強い植物を選ぶようにしよう。例として、ポーチュラカ、松葉菊、セダム類、トックリランなどがある。

また、手すりが柵状なのかコンクリートなのかでも環境が変わる。柵状だと日当たりや通気性はいいが、強風で倒れやすくなるということもある。また日中、ベランダには始終日が当たり、かつ、周りのコンクリートがもつ熱によって高温になりやすいため、高温に強い植物を選ぶようにしたい。

高温に強い植物の中でも日がよく当たる環境に強いものは、ペンタス、メランポジウム、ルドベキア、ガザニアなど。逆に、日があまり当たらない場所でも大丈夫な植物には、トレニアやベゴニアなどがある。なお、インパチェンスも高温に強い植物だが、直射日光に弱いため、日陰で育てるのが望ましい。

一方、ベランダがコンクリートだと直接日は当たらないが、湿度がこもりやすい環境となる。また、日が当たらないので日照不足にもなりやすい。日陰と蒸れに強い植物を選んだ方が無難だ。日陰と蒸れに強い植物としては、インパチェンス、ヤブラン、玉竜、ユキノシタ、ベゴニア、シュウカイドウなどがある。

柵状のベランダの場合、高温・乾燥にに強い植物を選ぶといいだろう(イメージ)

何となくでも、自分の今いる環境でどんなガーデニングができそうか、イメージできただろうか。次回は、全くガーデニングをやったことがない&忙しくて世話が十分にできない人にオススメな観葉植物を紹介しよう。

プロフィール: 柳下和之

ドイト花ノ木与野店・ガーデン担当。「歩く植物図鑑」と呼ばれるほどの学究肌で、植物のみならず虫、農薬などの園芸にまつわる分野に精通している。好きな植物は「キンモウコウ」で、「ひょろっとしたところがかわいい」とのこと。
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